クドカン脚本のNHK朝ドラは「あまちゃん」! 海女さんアイドルが登場する人情劇が来春から
4日、渋谷のNHK放送センターで、宮藤官九郎が脚本を担当する平成25年度前期連続テレビ小説のタイトルが「あまちゃん」となったことが発表された。
NHKとクドカンという、異色のタッグが実現した「あまちゃん」の舞台は、東京から遠く離れた、東北・北三陸の小さな田舎町。最北端の海で海女さんを目指すヒロインが挫折・奮闘を繰り返し、地元アイドルになるという人情喜劇だ。
この日行われた制作発表の場に登壇した宮藤は、「まさかこんな感じで発表されるとは思ってなかったんで、割と軽い感じで『あまちゃん』とタイトルをつけてしまったんですが。でも朝ドラっぽいかなと思います」とあいさつ。この朝ドラがNHK初登板となるが「こんなに長い物語を書くのも初めてだし、僕のことを知らない人も観ると思うので、今までの自分のクセみたいなのが通用しないんじゃないかというのが、楽しみだったりします」と意気込みを語る。
ドラマの元となったのは「(辺ぴな村なのでなかなか会えない)アイドルの村おこし」という発想から。気になるヒロインは現在、オーディションの最中とのことで、宮藤は「ほどほどに元気で、笑顔がすてきな子がいいですよね。ただ海に潜る、というそれだけのことなんだけど、そんな彼女を見たら元気が出てきて、頑張ろうかなという気持ちになれるような人をイメージしています」とコメント。
NHKのドラマということで、クドカン色をどこまで出せるのかも気になるところだが、「自分の色は、どうしても出ちゃうだろうとは思うんですが、ことさらに自分の色にしなきゃなとは思っていない。むしろ東北弁とか、なまりとか、今まで気取っていて出さなかった(東北出身の)自分のルーツを出すことになる。僕は意外とおばあちゃんに好かれる、おばあちゃん子なので、そういうところに甘えていこうかと思います」と語った宮藤。来年の朝ドラが今から楽しみだ。(取材・文:壬生智裕)
連続テレビ小説「あまちゃん」は2013年4月1日8時より放送開始(全156回)