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芦田愛菜、柄本明、大杉漣ら約400人が、100歳の映画監督、新藤兼人監督と最後のお別れに

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会葬者による出棺
会葬者による出棺

 3日、港区の増上寺光摂殿で映画監督の新藤兼人さんの告別式が、柄本明大杉漣芦田愛菜ら約400人が弔問に訪れた。

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 午後1時、会場内には、新藤作品の音楽面での名パートナーだった作曲家・林光さんの曲『裸の島』のテーマ曲が流れ、新藤組のスタッフ、そして1970年『裸の十九才』で主演を務めた原田大二郎、1977年『竹山ひとり旅』に主演した林隆三らによって棺が抱えられ、斎場へと出棺。参列者の間からは、「ありがとうございました!」「新藤兼人は永久に不滅です!」といった掛け声が寄せられた。棺の中には、愛用の原稿用紙、妻で女優の故・乙羽信子さんが削ってくれたという2Bのえんぴつ、そして100歳の誕生会のときにプレゼントされた寄せ書きが入れられた。

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 5月29日、老衰のため100歳で逝去した新藤監督を偲ぶために、約400人の関係者が最後のお別れに訪れた。その中には、芦田愛菜の姿も。彼女は、新藤監督が監督賞を受賞した第24回ブルーリボン賞授賞式で、史上最年少7歳の新人賞、史上最年長99歳のツーショットを披露したということで話題となり、新藤監督自身も著書の中で「映画という世界は本当に面白い。仕事の結果だけが勝負となり、99歳だろうと7歳だろうと評価される」とつづるなど、監督自身、その出会いを喜んでいたようだった。

 この日の弔辞は、4本の新藤作品に出演した柄本明、新藤監督の愛弟子であるの神山征二郎監督、そして映画評論家の佐藤忠男氏の3人。柄本は大きな声で「おつかれさまでした! そしていろいろありがとうございました。最後のお別れに参りました! 柄本明です!」と呼びかけ、『石内尋常高等小学校 花は散れども』の撮影現場の時のことを「みんな衣装、メイクアップを終えて、カメラ照明もスタンバイ。いつでもオッケーという状態になりました。そこに入ってきた監督が我々役者を前にして、車いすから立ち上がり、深々とわれわれにお辞儀をし、監督の新藤です。今日からよろしくお願いします、と、おっしゃいました。僕はそのとき、今、映画の中にいるんだと思いました。忘れられない奇跡の一瞬です」と涙を浮かべて別れの言葉を述べた。

 この日の主な参列者は、山田洋次監督、六平直政麿赤兒、林隆三、奥山和由プロデューサー、根岸季衣、大杉漣、原田大二郎、柄本明、田中要次篠崎誠監督、永島敏行、芦田愛菜、伊藤歩など。また大竹しのぶ三田佳子からの弔電、そして宮内庁を通じて天皇皇后両陛下からお悔やみのお言葉が寄せられた。(取材・文:壬生智裕)

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