山崎賢人&橋本愛『アナザー Another』を「ホラー映画だと思っていなかった!」とぶっちゃけ!
謎の現象から逃れるため、クラスの誰かを「いないもの」にするという、綾辻行人(「辻」は2点しんにょう)の小説を実写映画化した新感覚学園ホラー『アナザー Another』に主演した山崎賢人(「崎」は立つの崎)と橋本愛が、撮影の裏側を明かした。
本作が撮影されたのは昨年の4月から5月にかけて。震災直後ということもあり、ロケ地を茨城から三重に変更しての撮影だった。当時を振り返り「思い出すだけで泣けてきそう」という橋本は、「正直、こんなことをしている場合じゃないだろうと。でも、スタッフさんは撮影の1年前から力を入れてきているし、だからこそいいものにしたいと思いました」と複雑だった心境を明かす。
それは山崎も同じで、「内容が内容だし、火事のシーンも出てくるので……。でもこの時期に撮るんだったら、やるしかないと思いました」と強い気持ちを持って撮影に臨んでいたという。
とはいえ、撮影現場は同世代のキャストが集まり、スタッフが伊賀忍者のコスプレで盛り上げるなど、かなり明るい雰囲気だったよう。ホラー映画を撮っているという意識はまったくなかったそうで、「原作はミステリー性が強いし、宣伝が始まって『ああ、これはホラーなんだ』と理解しました(笑)。台本と出来上がった作品のギャップに驚きました」と橋本。山崎も「思っていたよりホラーだったし、台本よりずっと青春のみずみずしさが出ていて驚きました」と同意した。
実は、2011年4月公開の映画『管制塔』でも共演している二人。その撮影からわずか4か月で再び共演することになったが、橋本は「『管制塔』は撮影期間も短かったし、実際は、お互い苦手だったんじゃないかな(笑)。でも今回は仲良くなれて、今はすごくオープンでいられます」。
さらに「一つ(年)上というのもあるけど、大人だし、男の子っぽいし、おしゃれだし。わたし、山崎くんを見て都会で育った男の子を知ったんです(笑)」と熊本育ちの橋本が打ち明けると、「うれしいです」と顔をほころばせた山崎は「また仲良くなれてよかったです。せっかく2度も共演する機会があったことだし、仲が悪いまま終わるわけにはいかないじゃないですか」とにっこり。
その二人の関係がそのまま映像に収められているからこそ、自分たちでも驚くほどの青春がスクリーンにあふれているのだろう。ホラー映画としてだけでなく、青春映画としても楽しめる本作。死がつきまとう災厄の中でキラキラと輝く青春の影を、ぜひその目で確かめてほしい。(写真・文:小島弥央)
映画『アナザー Another』は8月4日より全国公開