人気女優アン・ハサウェイを直撃!新作『ワン・デイ 23年のラブストーリー』とは?
映画『プラダを着た悪魔』や『アリス・イン・ワンダーランド』などで注目を浴びた人気女優アン・ハサウェイが、新作『ワン・デイ 23年のラブストーリー』について語った。
アン・ハサウェイ主演映画『ワン・デイ 23年のラブストーリー』写真ギャラリー
同作は、1988年に大学を卒業した夜に運命的に出会ったデクスター(ジム・スタージェス)とエマ(アン・ハサウェイ)は、それぞれ異なった道を歩み、長い間友人関係にあったが、やがて二人の運命を左右する日が訪れるというラブロマンス作品。デヴィッド・ニコルズの同名小説を、映画『17歳の肖像』のロネ・シェルフィグ監督が映画化している。
デヴィッド・ニコルズの同名小説について「2009年に映画『ラブ&ドラッグ』を撮影した後、わたしが(精神的に)もう仕事できないと2週間もパニック状態に陥ってしまった時に、この映画の脚本を密かに渡されたの。密かにというのは、この映画の舞台がイギリスで、ロネ監督もアメリカ人の俳優のキャスティングを考えていなくて、そのため密かにわたしはこの脚本を取得して読んだわけ。読んだ脚本に驚かされ、ロネ監督とロンドンで会合をしたけれど、わたしは彼女に対してうまく言葉で表現できなくて、最悪のミーティングだったの。これでは、この役を獲得できないと思ったわたしは、自分の気持ちを表現した曲をその場で紙に書いて、ロネ監督に渡したの」と異例のアプローチをかけたことを語り、さらにその曲を聴いたロネ監督は、美しさだけでなく、正直だが複雑な一面も持ち合わせるエマ役が、アン・ハサウェイにふさわしいと思ったそうだ。
ロネ・シェルフィグ監督との仕事について「彼女はわたしがこれまで出会った人の中でも、最も賢く、そのうえ面白い人物の一人よ。彼女はデンマーク出身で、奥深く豊かな感情を持ち合わせていて、感情表現の理解力も優れているわ。ただ、仕事はストイックで、どんなシーンも明らかなアングル(見解)で見ることはなかったわ。だから、全く予想できないキャラクターのコミュニケーション方法を引き出すことができたと思っているの」と明かした。
この映画のように、長年男女が友人関係であることについて「わたし自身は男女の友情関係を信じることができるわ。男女関係だと、すぐに感情のコントロールができなくなることがあるけれど、友人関係なら冷静に話せることができると思う。もっとも、わたしの周りの男性の友人はゲイの人が多く、異性の対象にはならないけれどね……(笑)。でも、一般的にシングル女性は、恋心を持たずに男性と(長年)友人関係でいられることは難しいかもしれないわ」と彼女なりの見解を話した後、さらに自分は男女の関係には常に真面目であるため、つまらない人間かもしれないとも語ってくれた。
映画は、男女の何気ない日々の積み重ねが、23年の年月を通して心に響いてくる映画に仕上がっている。アン・ハサウェイは次回作にクリストファー・ノーラン監督の映画『ダークナイト ライジング』、トム・フーパー監督の映画『レ・ミゼラブル』が控えていて、今後の彼女の活躍がますます楽しみだ。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)