エイドリアン・ブロディ、『戦場のピアニスト』の後、極度のうつ状態に悩まされていた事実を告白
ロマン・ポランスキー監督の2002年の映画『戦場のピアニスト』で、ユダヤ人ピアニスト、ウワディクを演じ、見事アカデミー賞主演男優賞に輝いたエイドリアン・ブロディが、その後極度のうつ状態に陥っていた事実を、The Guardianの取材で明かした。
アメリカ人俳優としては大抜擢であったこの役ために、減量し、また、実際にピアノ演奏のシーンをこなすためピアノの特訓まで行ったブロディは、全身全霊を込めて役作りに励んだのだろう。その努力は、世界中の称賛と評価を集める結果となったが、「タフな変化を余儀なくされた、肉体的にも精神的にも」と語っているほどの大仕事の重みから抜け切るのには、時間を要したようだ。
「本当に疲労困憊(こんぱい)した体験だった。その後の一年間、極度の鬱状態にあった」とブロディはコメントしており、2005年の映画『キング・コング』や2010年の映画『プレデターズ』のような作品に出演したのは、あえて荷の軽いハリウッド映画を選んでのことだったという。
ブロディは、最近では、ウディ・アレンの映画『ミッドナイト・イン・パリ』に画家のダリ役で出演、映画『女帝 [エンペラー]』のフォン・シャオガン監督が、第二次世界大戦中に日本の攻撃を受けていた中国河南省を舞台にした映画『リメンバリング 1942(原題) / Remembering 1942』に、ティム・ロビンスとともに出演しており、こちらはポスプロ中だ。(鯨岡孝子)