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注目の兄弟監督、ジェイ&マーク・デュプラス、隣人の兄弟を題材に

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左からジェイ・デュプラス、マーク・デュプラス
左からジェイ・デュプラス、マーク・デュプラス

 映画『僕の大切な人と、そのクソガキ』などで注目されているジェイ&マーク・デュプラス監督が、新作『ザ・ドゥ=デカ=ペンタスロン(原題) / The Do-Deca-Pentathlon』について語った。

 同作は、ある喧嘩を理由に長年音信不通だった兄弟ジェレミーとマーク(マーク・ケリー、スティーヴ・ジーシス)は、実家で開かれたマークの誕生会で再会し、過去を忘れて家族としての関係を修復しようとするが、過去に兄弟喧嘩の発端となった25種目の競技を争うゲームを、なんと再び開始してしまうというコメディ作品。ジェイ&マーク・デュプラスは脚本を共同執筆し、共同監督も務めている。

 この映画は、ジェイ&マーク・デュプラス監督の隣人との体験を描いているそうだ。「僕らが育った家の近所の兄弟が25セント・オリンピック(勝った方が25セントもらう)という競技を作って、どちらの兄弟が優れているか競い合っていたんだ。彼らは年齢も近く、お互いが常にいろいろなことで競い合っていて、ある時わかりやすい競技でどちらが優れているか、ものすごく個人的な決断をしたんだよ。ただ、このアイデア自体は高校生ぐらいから僕ら兄弟は考えていて、僕ら自身も(この映画のように)結構な時間お互いスポーツをしたり、殴り合ったりしていたよ(笑)」とジェイが明かした。

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 兄弟である二人はどのように仕事を分担しているのかとの質問に、「ジェイと僕はこの映画で共同プロデューサー、共同脚本家、共同監督を務めているんだ。それにこの映画は低予算の独立映画だから、あらゆることを自分たちでやることになったんだ。この作品は、キャストとスタッフを含めて全部で15人しかいなく、僕ら自身が照明、衣装、料理もやったりしていたよ(笑)! このような映画製作は、ある意味キャンプで子どもたちが協力し合っているような楽しいものでもあるんだ。だから、その過程はアート作品を製作するうえでの労働愛みたいなものだね」とマークが語る通り、スタッフとキャストの協調が映画内に一貫性をもたらしている。

 実は、この映画は2010年に製作した『僕の大切な人と、そのクソガキ』より前に撮影に入っていたらしい。「この映画を撮影し始めた時に、フォックス・サーチライトから『僕の大切な人と、そのクソガキ』の製作許可が下りたんだ。大きな配給会社のもとで、ある程度の利益を見込める作品を制作できることに僕らは興奮していたんだ。これは人生に一度しかない出来事だと思ったら、その後に今度はパラマウント・ピクチャーズのもとで映画『ジェフ・フー・リヴズ・アット・ホーム(原題) / Jeff Who Lives at Home』を製作することになってしまった。結局その二作を製作した後に、この映画の再撮影をすることになったんだ。だから、時間と余裕を持って製作することができたんだよ」とジェイが話してくれた。

 映画は、インディペンデント映画界で最も注目されているデュプラス監督が、低予算の中で兄弟のライバル意識と家族愛を興味深い形で描ききっている。ますます彼らの活躍が楽しみだ。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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