キューバ初のゾンビ映画が日本公開!40歳のボンクラ男が起こす「ゾンビ革命」!?
フィデル・カストロ、チェ・ゲバラの戦いからおよそ50年、革命の国キューバが生んだ初のゾンビ映画『ゾンビ革命 -フアン・オブ・ザ・デッド-』が、今秋日本公開される。
ある日突然、魅惑の町ハバナにゾンビが出現。国営メディアが米国の仕業と報じる中、次第に拡大していくパニックをコメディータッチで描く本作。混乱の中、肉親を殺せない人々に代わって親族のゾンビを退治する代行業を始めた、40歳で無職のボンクラ男フアンが、次第に人々を救う決意を固める姿を描く。
まさに「革命」となった本作のメガホンを取ったのは、脚本家としてキューバ映画界で活動してきたアレハンドロ・ブルゲス監督。人生で2番目に買った映画がサム・ライミ監督の『死霊のはらわた』で、「ゾンビや死霊と名の付くものに夢中になっていきました」という、筋金入りのゾンビファンだ。
制作にあたっては「キューバは過去50年間、常に米国との戦いに備え続けてきた国です。それなら代わりに相手がゾンビだったらどうなるか」と考えたというブルゲス監督。「しかも敵であるゾンビは、年月を経て変わったわれわれ自身の姿を投影しています」とも語っており、コメディー演出の合間に込められた、社会的なメッセージにも注目したいところ。
これまでブリュッセル国際ファンタスティック映画祭で銀カラス賞、またマイアミ国際映画祭観客賞など、各国映画祭で受賞を重ね、話題を振りまいてきた本作。監督も「わたしが今まで制作した中で、最も感動的な作品」と自信をのぞかせており、ゾンビ映画未開の地という貴重さだけでなく、そのクオリティーにも注目したい、ファン必見の作品となりそうだ。(編集部・入倉功一)
映画『ゾンビ革命 -フアン・オブ・ザ・デッド-』は今秋より新宿武蔵野館ほか全国順次公開