2012年上半期映画興収のトップは『テルマエ・ロマエ』に!東宝9作品がベストテン占める中「けいおん!」大健闘!
2012年上半期邦画作品の興収ベストテンが明らかになり、映画『テルマエ・ロマエ』が首位を獲得した。ベストテンのうち9作品を東宝作品が占め、その強さを改めて印象付けた。
4月28日に初日を迎えた『テルマエ・ロマエ』は、7月16日現在で累計興収58億2,000万円。配給元の東宝では公開当初、目標興収を30億円に設定していたが、口コミの広がりもあり、動員の落ちの少ない息の長い興行を展開。現在、上半期の洋画・邦画を合わせたすべての中でトップの成績を記録している。
2位は『映画ドラえもん のび太と奇跡の島 ~アニマル アドベンチャー~』で、最終興収36億2,000万円。これは、声優陣を一新してからの新シリーズ最高記録だった2007年の『映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~』(最終興収35億4,000万円)を更新する記録となる。さらに本作は5週連続で首位を獲得しており、2010年の『映画ドラえもん のび太の人魚大海戦』の記録に並んだ。そして3位には、1月21日の初日から3週連続で首位を獲得した『ALWAYS 三丁目の夕日'64』が、最終興収34億4,000万円でランクインした。
ちなみに昨年度の上半期邦画ベスト3は、1位『SPACE BATTLESHIP ヤマト』(最終興収41億円)、2位『GANTZ』(34億5,000万円)、3位『SP 革命篇』(33億3,000万円)。東日本大震災の影響で客足が落ち込んだ昨年に比べると、劇場への客足も回復傾向にあり、全体的に数字を伸ばす結果となった。
以下、4位『名探偵コナン 11人目のストライカー』32億7,000万円、5位『映画 怪物くん』31億3,000万円、6位『僕等がいた 前篇』25億2,000万円、7位『劇場版 SPEC~天~』23億9,000万円、8位『ライアーゲーム -再生-』21億円、9位『映画「けいおん!」』 19億円、10位『映画 ホタルノヒカリ』17億6,000万円と続く。(7月16日時点)
今年の上半期ランキングは、松竹が配給した9位の『映画「けいおん!」』以外、9作品が東宝作品。さらに上位8作品が興収20億円を突破するなど、東宝の強さを改めて感じさせる結果となった。下半期も『BRAVE HEARTS 海猿』『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』などの好成績が予想され、その勢いはまだまだ続きそうだ。(ランキング・数字などは文化通信社調べ)(取材・文:壬生智裕)