独裁者、アラジーン将軍を直撃!eBayでスカッド・ミサイルを買ったばかり…その知られざる独裁者ライフとは?
映画『ディクテーター 身元不明でニューヨーク』でサシャ・バロン・コーエンふんするアラジーン将軍がインタビューに応じ、独裁者としての生活などを赤裸々に語った。アラジーン将軍は、北アフリカの辺境に位置する石油資源が豊富なワディヤ共和国を統治する、世界で一番危険な独裁者だ。
オイルマネーで潤う国の独裁者というだけあって、彼のぜいたくは桁違い。「最近は、ワディヤ砂漠の中にわたし専用のスキーリゾートを建設した。平均気温が42度だから、雪を作るために毎日瓶入りのミネラル・ウォーターが200億リットル必要なんだ」と金と権力があるのをいいことに、破格の独裁者ライフを送っていることを明かす。さらに「これは国民のためにしたことなのだが、わが国の海岸線をわたしの顔の形に似せるプロジェクトに20兆ドル(約1,600兆円)を費やした。あとはチュニジアの耳の形をした部分を侵略するだけだ」と危険な発言も飛び出す。(1ドル80円計算)
アラジーン将軍は6歳のときに父親と死別しているが、それでも父親からは独裁者として多くのことを学んだという。「特に『誰にも自分を愚弄(ぐろう)させてはいけない』ということを学んだ。1962年、マリリン・モンローは父の夜の相手をしなかった。1963年、ジョン・F・ケネディは父に核兵器をくれなかった。1980年、ジョン・レノンは父にサインをくれなかった」と著名人たちの死の裏にワディヤ共和国の存在があることをにおわせる。ちなみに「父はダイアナ妃には一度も会ったことがない、これは本当だ」とのこと。
またワディヤ共和国が保有する核兵器は大半はロシアから調達したもので、つい最近もオークションサイトeBayでスカッド・ミサイルを買ったばかりだとか。しかし「手渡しオンリーだというから自分で取りに行かなきゃならないのが腹立たしい。ジンバブエからチーターを買ったときのようにFedEx(配送サービス)で送ってくれるんじゃないかと思ったがだめみたいだ」と納得がいかない様子。
「『わが国に向けて発射して送ることはできないのか』と聞いたら『半径40マイルにしか届かない』と言われて悪い予感がしたんだ。イスラエルに向けてミサイルを撃つために、はるばるエジプトまで運べというのか。だからキャンセルさせてくれと頼んだら断られた。それでもパワーセラー(eBayでの信頼ある出品者の呼び方)かよ! だが結局、代金は支払ったよ。ただでさえわたしに対する国際的評価は低いのに、eBayでも信頼されなくなったらたまらないからな」と世間の目を気にする意外な一面もあった。
映画『ディクテーター 身元不明でニューヨーク』は、そんなアラジーン将軍が人生最大の試練と恋に立ち向かう姿を描いた爆笑珍テロ・コメディー。サミットに参加するためにアメリカを訪れたアラジーン将軍は、何者かの陰謀でトレードマークのひげをそられ、浮浪者同然になってしまう。果たして彼は権力を取り戻し、超博愛主義活動家との恋を成就させることができるのか?(編集部・市川遥)
映画『ディクテーター 身元不明でニューヨーク』は9月7日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国順次公開