女性のためのチャリティ団体、ベストセラーエロティック小説を燃やしてしまいなさいと呼びかけ!
ベストセラーのエロティック小説で、映画化企画も目下進行中の「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ(原題) / Fifty Shades of Grey」を燃やして焚き火にするキャンペーンを11月5日に行うと、女性のためのチャリティ団体が呼び掛けていることをSky Newsが伝えた。
呼びかけているのは、ドメスティックバイオレンスなどの被害に遭っている女性たちを救うためのチャリティ団体ウェアサイド・ウィメン・イン・ニードのクレア・フィリップソン会長。フィリップソン会長は、「我々が懸念しているのは、あからさまなセックスの描写のことではありません。ここには、ラブストーリーという仮面をかぶった、虐待的関係が描かれているのです」とコメントしている。
また、フィリップソン会長によれば、団体が運営している避難所の一つに身を寄せるDVの犠牲となった女性は、「これがラブストーリーなら、私の身の上に起こったことについては、どうしてそう感じられなかったんだろう」と混乱しているという。
フィリップソン会長は、本書を焼き払うキャンペーンが物議を醸していることは認めつつも、「我々が主張したいのは、本書はゴミくずで灰にしてしまいたい、ということなのです」と断固とした姿勢を示している。
3部作である「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ(原題)」は、今月初め、「ハリー・ポッター」シリーズ全7巻の総売り上げ部数を抜いてAmazon.co.ukの売り上げトップに輝き、世界中で驚異のベストセラーとなっている。今後、映画化企画が進んでいけば、また各方面からの非難の声も高まっていくだろう。製作サイドの裁量が問われそうだ。(鯨岡孝子)