押井守監督「パトレイバー」を実写映画化? ニコニコ生放送でポロリ
世界的に注目されている押井守監督が17日、ニコニコ生放送「押井守ブロマガ開始記念! 世界の半分を怒らせる生放送 押井守×鈴木敏夫×川上量生」にて、人気漫画でもありOVAや劇場版などで監督を務めた経験もある「パトレイバー」の実写化の企画が進行中であることを示唆した。
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これは番組半ばに旧知の間柄でもある鈴木敏夫氏から「『パトレイバー』実写で映画化するの?」と尋ねられた際のもので、押井監督は「言えるわけないでしょ!」と最初は否定しつつも「急に忙しくなったの。ここ3年間暇だったのに」と現在進行中であることを示唆。さらに、鈴木が「外国が出資するんでしょ?」と聞くと、押井監督は「それはまた別の話」とさらなる企画の存在も匂わせ、ファンにとってはうれしい報告だった。
同番組は押井監督がニコニコチャンネル『押井守の「世界の半分を怒らせる」。』を開設したのを記念して配信されたもので、この日は押井監督とスタジオジブリプロデューサーの鈴木敏夫氏、スタジオジブリ見習いにして株式会社ドワンゴ会長の川上量生氏と対談が実現。監督論や作品についても語られたほか、視聴者の質問に答える時間も設けられて対談は大盛りあがりとなった。
ほかにも押井監督の代表作とも言える『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』『イノセンス』の発想の原点について触れる場面も。同作は人間と人形(サイボーグ)の境界線が曖昧(あいまい)になった近未来を描いた物語だが、押井監督自身が感じた体の不調からきているそうで、鈴木氏によると当時体の調子が芳しくなかった押井監督は毎週のように中目黒へ揉みに行き「それがないと、もたない体になっていた。それが発想の起点だよね」と吐露。続けて、「たとえば、機械の力を借りないと僕は生きていけない。みんな歯医者に行っていろんなものをくっつけないと物も食えない時代になっている。多かれ少なかれ機械の恩恵に属している。それが増えてきたら当然本来の動物としての機能を失うでしょ」と押井監督自身の体験から生まれたものだったという逸話を明かしていた。(取材・文:中村好伸)