ジェームズ・キャメロン監督、『ジュラシック・パーク』監督をわずか数時間の差で逃した過去を明かす
映画『タイタニック』や『アバター』で世界の興行収入を塗り替えてきたジェームズ・キャメロン監督が、スティーヴン・スピルバーグ監督が手掛けた超大作『ジュラシック・パーク』の製作を考えていたことをThe Huffington Post紙で明らかにした。
同紙によるとジェームズ・キャメロン監督は、『ジュラシック・パーク』の原作を執筆したマイケル・クライトンの映画化権を獲得するために動き出していたが、わずか数時間差でスピルバーグ監督に同原作の映画化権を奪われたようだ。
ただ、実際に完成したスピルバーグの『ジュラシック・パーク』を観たジェームズ・キャメロン監督は「スピルバーグ監督は、子ども向けの恐竜映画を製作したんだ。もし僕が『ジュラシック・パーク』を製作していたら、エイリアンと恐竜を含めていただろうから、子どもたちにとってはフェアじゃなかったね。それに、恐竜は8歳児くらいのためのものだ。もちろん、我々も恐竜映画を楽しむことができるが、基本的には子どもたちのためのもので、子どもがターゲットから外れてはいけない作りになっている。したがってスピルバーグ監督の繊細な感性はあの映画に的確で、僕が監督していたらもっとグロテスクになっていただろう」と明かしている。
もしジェームズ・キャメロン監督がメガホンを取っていたら、確かに恐竜の壮絶な戦いが観られたかもしれないが、多くの子どもを含めた世界的な興行を収めたかはわからない。ただ優れた監督は、常に興味深い題材に食指を動かしていることは間違いないようだ。 (細木信宏/Nobuhiro Hosoki)