人気モデル出身の菊池亜希子、女優としても絶賛! 監督からベタ褒め
22日、宮沢賢治の童話をモチーフにした映画『よだかのほし』初日舞台あいさつが都内で行われ、主演の菊池亜希子が斉藤玲子監督と共に登壇し、演じた役への思い、宮沢の故郷である岩手県花巻での撮影の思い出などを語った。
本作は父との死別というつらい過去のため、故郷である岩手県花巻市への思いを断ち切るように生きてきたヒロイン・トワ(菊池)が、10年ぶりに帰郷したのを契機に、自分自身を見つめ直していく姿を温かくつづっていくヒューマンドラマ。撮影は2011年9月、花巻祭り期間中の岩手県花巻で、宮沢賢治ゆかりの地を中心に行われた。
人気モデルでもあり、今作が『森崎書店の日々』に次ぐ長編映画主演作となる菊池は「最初に脚本を読んだとき、全く違和感がなかった。同じ年代のトワが自分の延長のようなキャラクターだったので(演じるのは)逆にしんどかった。役と一緒に悩みながら成長したと思います」と今回のヒロインが自身とかなり近いことを明かした。
さらに菊池は、花巻での撮影を振り返り、「実際の花巻祭りの中でゲリラ撮影をしたのですが、真っ暗な路地で走っているとき、撮影中にカメラマンが転んで、わたしがその上に乗っかってしまい、カメラが壊れてしまったことがあります」と笑いながら苦労話を語っていた。
斉藤監督は、そんな菊池について「菊池さんがモデルだということは知らなかった。ヒロインが28歳の女の子という設定を考えたとき、映画に出ていらした菊池さんの写真などを見ていいなと思い、オファーしました。慌ただしい撮影現場だったけど、菊池さんはすんなり(役柄の)心情を理解してやってくれていました。モデル出身とは感じず、女優さんとして素晴らしかったです」と絶賛していた。
トーク終盤には、共演した子役の大宮千莉がサプライズで登場。菊池は「大きくなったね~」といとおしそうに大宮の頭をなでて再会を喜んだ。そして最後に菊池は「普段は気付かないけど、自分自身がふるさとに支えられて立っていることを改めて思い出させてくれる作品だと思っています。観てくださった皆さんが、自分のふるさとは何かなと考えていただけたらうれしいです」と笑顔で呼びかけた。(古河優)
映画『よだかのほし』は新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開中