西川美和監督、舞台女優でウェイトリフティング選手権大会入賞を果たす逸材見出す!
3日、新宿ピカデリーで映画『夢売るふたり』大ヒット記念トークショーが行われ、劇中で松たか子、阿部サダヲ演じる夫婦に結婚詐欺でだまされる「ひとみちゃん」役で強い印象を与える江原由夏の素顔が明かされた。
映画『夢売るふたり』大ヒット記念 西川美和監督×江原由夏トークショー写真ギャラリー
本作劇中には、結婚詐欺の被害者となる女性が数多く登場するが、中でも江原が演じる孤独なウェイトリフティング選手の「ひとみちゃん」が気になるという口コミが数多く広がっており、「本物の選手?」と勘違いしてしまう人が続出している。
実は彼女、六角精児、山中崇史らと共に劇団扉座に所属する舞台女優であり、映像作品に出演するのは、今回が初めてなのだとか。この映画のために4か月の厳しい猛特訓を積んだ江原。最初は「素人が短い期間でプロ並みのパフォーマンスをできるはずない」と江原の指導に消極的だったというトレーナーも、彼女の高いポテンシャルを目の当たりにして、「彼女の撮影はまだ終わらないのか?」とそわそわし出したという逸話や、彼女の劇団公演で組んだ殺陣師から「君はサモ・ハン・キンポーになれる!」と身体能力を絶賛されたという逸話などが伝えられている。
彼女の活躍はスクリーンだけにとどまらず、今年9月に行われた第2回全国都道府県対抗女子ウェイトリフティング選手権大会に出場。見事8位入賞を果たすなど、その活躍ぶりは南海キャンディーズのしずちゃんにも勝るとも劣らない。「次回のリオオリンピックを狙える」というのもあながち夢物語ではない逸材である。
西川美和監督も「一つの役のために体を作って追い込むような役づくりをしてくれる女優さんってなかなかいないですからね。お客さんから、本物かと思ったと言われると『やった!』と思います」と語るなど、江原の活躍がうれしくて仕方ない様子。さらに「芝居が良くて動ける、すばらしい女優さんが誕生してうれしいです。彼女の気概を日本の俳優陣に観てもらって、奮い立ってほしいですね」と誇らしげに付け加えた。(取材・文:壬生智裕)
映画『夢売るふたり』は全国公開中