歴代の9月封切り映画興収新記録を達成した『モンスター・ホテル』がトップに! -10月1日版
全米ボックスオフィス考
コメディー俳優アダム・サンドラーやセレーナ・ゴメス、スティーヴ・ブシェミが声の出演を果たした新作ファミリー向けアニメ映画『モンスター・ホテル』が、先週トップだった映画『エンド・オブ・ウォッチ(原題) / End of Watch』をトップの座から引きずり下ろし、4,252万ドル(約34億160万円)をたたき出して全米ナンバーワンに輝いた。この記録は、これまで公開された歴代の9月封切り作品のデビュー週末興行成績の歴代トップ。また、今週末上位12作品の興収は去年の同時期と比べ21パーセントアップとなり、ボックスオフィスは数週間続いていたスランプをやっと抜け出した形となった。(1ドル80円計算)
新記録をたたき出した映画『モンスター・ホテル』写真ギャラリー
続いて今週のチャート第2位に登場したのは、こちらも新作映画『LOOPER/ルーパー』で2,080万ドル(約16億6,400万円)。アメリカで多くの批評家たちから賞賛されている本作は、R指定のSF作品という一般映画ファンへのアピールが難しいとされているジャンルにも関わらず、映画批評サイト「ロッテントマト」で異例の93パーセントという支持率を誇り、これからも客足が持続する可能性が十分ある。
続いて第3位は先週のトップからダウンし、興収が40.6パーセント減の781万ドル(約6億2,480万円)となった映画『エンド・オブ・ウォッチ(原題) / End of Watch』。第4位は、クリント・イーストウッド主演映画『人生の特等席』で728万ドル(約5億8,240万円)となっている。トップ5の最後を締めくくったのは、ジェニファー・ローレンス主演のサスペンス映画『ボディ・ハント』は42パーセントの落下率とはいえ、この手のジャンルの映画にしてみれば悪くないパーセンテージでこれまでの興収を2,220万ドル(約17億7,600万円)まで引き上げている。
次回のチャート予想だが、今週に続いて高い興収が期待できる作品が2本公開される。1本目は、オリジナルが予想以上の大ヒットを記録しリーアム・ニーソンを新たなアクション・スターにした映画『96時間』の続編となる映画『テイクン2(原題) / Taken 2』である。ストーリーは二番煎じなところがあるものの、カッコいいリーアムがバッタバッタと悪者を倒していくのを見たい映画ファンはかなりいることが予想されるため、今週トップだった『モンスター・ホテル』の手強いライバルとなりそうだ。
2本目は、ティム・バートン監督ファンお待ちかねの映画『フランケンウィニー』だ。1984年に公開された短編作品の長編リメイクである。ファミリー向けアニメの本作は、『モンスター・ホテル』が君臨する王座を奪える可能性が高く、前出の『テイクン2(原題) / Taken 2』にも首位を狙われているモンスターたちの苦戦が予想される。(文・ロス取材: 明美・トスト/Akemi Tosto)