岩井俊二監督、蒼井優との「不思議な縁」を語る!
岩井俊二監督がカナダを舞台に全編英語で撮り下ろした最新作『ヴァンパイア』のトークショーが5日、渋谷のシネマライズにて行われ、日本人唯一のキャストである蒼井優との不思議な縁を明かした。
本作で、原作・脚本・音楽・編集・プロデュース・デザイン・ストーリーボードの1人9役を担った岩井監督は、トークの中で「一番大変なのは、ゼロから生み出すとき。その前に完成したものを真っ白にして、また一から始めなければならないので1日、2日はどうしよう、どうしよう、なにも浮かばないぞ、と途方に暮れています。でもそれを経ないと何も生まれないので、仕方ないですね」とオリジナル作品ならではの“生みの苦しみ”を告白。
『リリイ・シュシュのすべて』、『花とアリス』以来、自身の作品3度目の出演となった蒼井についても語り、「蒼井とは年に一回くらいのペースで会っていて、彼女がロスの自宅にも遊びに来たりしていたこともありましたね。今回の脚本も、彼女に見せているうちに、日本人留学生役があったから自然と彼女に転がっていった感じなんです」と起用の経緯を明かした。
本作の公開初日に行われた舞台あいさつで、久しぶりに蒼井と再会を果たしたという岩井は、「そのときに、お互いウォーキングをしている事がわかって、意外と近所だし、もしかしたら会ったりするかもと話していたんです。そしたら、本当にその翌々日くらいにウォーキング中に鉢合わせして、マジかよ!と思いましたね」と蒼井との不思議な縁にまつわるエピソードを披露。
蒼井の普段の印象についても、「ウォーキング中に会ったときも、大きな声で岩井さーん! って呼ばれて、向こうから近づいてきて……。よく見たら蒼井さんだったから、びっくりしました」と意外な一面を明かし、会場のファンを喜ばせた。
本作は、病身の母親と暮らす高校教師が、自殺サイトを通して少女たちの血を求めるうち、真実の愛に出会う物語。主人公のサイモンに『トランスアメリカ』のケヴィン・ゼガーズ、『クジラの島の少女』で最年少でアカデミー主演女優賞にノミネートされたケイシャ・キャッスル=ヒューズ、レイチェル・リー・クック、映画『新しい靴を買わなくちゃ』にも出演しているアマンダ・プラマーなど実力派スターが岩井ワールドを体現している。(編集部:森田真帆)
映画『ヴァンパイア』は、シネマライズにて公開中