新世代「ギャバン」石垣佑磨、泥くさくてこそヒーロー!熱き思いで先代超える!
生誕30年となる特撮ヒーロー番組初の映画化『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』に主演する石垣佑磨が、本作への思いを語った。新人俳優が主演することの多い近年の特撮ものにあって、石垣のキャリアは10年以上。しかし命を懸けて撮影に挑み、初代ギャバン大葉健二との共演から得るものも大きかったという。
自身もテコンドーやキックボクシングなどをたしなむ石垣は、57歳にして全てのアクションに挑戦したという大葉に「役者ってそうじゃなきゃいけないなって改めて思いましたね」と感心しきり。それだけに「命懸けでやらないとファンの皆さんは納得しない」と複雑なアクションにも生身で挑戦。そこには「昔の時代劇の俳優さんは、みんな自分で立ち回りも馬もやる。そういう日本映画が少なくなっているのがすごく寂しい」という思いもあったという。
またギャバンの変身こと「蒸着」ポーズにも「蒸着だけは決めなきゃいけない」とこだわった石垣。大葉に振り付けの教えを請い「まだ仲良く話もできないときで。どうしても越えなきゃいけない壁だったんですよ。『蒸着』教えてくださいって言うのが」と言うが、大葉は快く承諾。「汗だくになってやっていたら、観ている周りも一緒に練習していて。『この映画のキャストはみんな蒸着ポーズできないと駄目だよな』なんて言いながら、みんなポーズをとっていました」と笑顔で指導を振り返る。
「ギャバン」といえば、串田アキラの主題歌も人気。『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』では、その熱い歌詞が大葉のセリフに引用されたが、「僕にも脚本の小林雄次さんが考えてくれた『光を超えるぜ』というセリフがあるんです」と石垣。「(主題歌にある)『光の速さであしたへ』向かう先代を超えるぜ、というつもりで考えてくれたみたいなんですよ」とうれしそうに明かした。
そのセリフをはじめ、泥くさい昭和の匂いを残す「ギャバン」。石垣はそのイメージに「(現在は)草食系男子の方がウケがいい時代。でも時代が変わっても人は変わらない。本当の人間ドラマって泥くさいものですし」とコメント。ヒーローはそうあるべきだと言い「ああいう男になりたいとか、諦めない心は大事なんだという思いを、忘れないでいてもらいたい。そして子どもたちがいつか大人になって苦労したとき、頑張ってみよう、一歩踏み出してみようと思える作品になってくれれば」と熱く語った。(編集部・入倉功一)
映画『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』は10月20日より全国公開