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若手女優メアリー・エリザベス・ウィンステッドがアル中女性に…

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メアリー・エリザベス・ウィンステッド
メアリー・エリザベス・ウィンステッド

 映画『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』や『リンカーン/秘密の書』などに出演し、今最も注目されている若手女優メアリー・エリザベス・ウィンステッドが、新作『スマッシュト(原題) / Smashed』について語った。

メアリー・エリザベス・ウィンステッド出演 映画『スコット・ピルグリムVS. 邪悪な元カレ軍団』写真ギャラリー

 同作の主人公、ケイト(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)とチャーリー(アーロン・ポール)は夫婦そろって酒好きで、自由きままな生活をしていた。ある日、教師であるケイトは二日酔いで授業を行い、突如生徒の前で吐いてしまう。彼女はそんな自分に嫌気がさして、アルコールを断って規則正しい生活を送り、これまでの生活を見直し始めるが、夫との結婚生活に疑問を持つようになるというドラマ作品。監督は、映画『オフ・ザ・ブラック(原題) / Off the Black』のジェームズ・ポンソルトがメガホンを取っている。

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 ハリウッド映画が手掛けるような典型的なアルコール中毒を扱った映画と違って、夫婦関係や友人関係に重きを置いている点について「ジェームズ監督と共同執筆したスーザン・バークは、仮に欠点があるキャラクターでも愛すべきキャラクターとして書いているの。だから、キャラクターを区別したりせずに、人として間違いを犯し、つまずいてしまっても、そこから立ち上がろうとする姿をしっかりと書き上げているわ。だから、おかしいシーンはあるけれど、(観客が)嘲笑してしまうようなシーンはないの。それは、キャラクターから人間性を感じ取ることができるからなの」と語る通り、シリアスで重苦しいシーンがある中、吹き出してしまうようなシーンも盛り込まれていて、(観客も)共通点を見出しやすい構成になっている。

 感情の起伏が激しく、アルコール中毒であるキャラクターを演じる準備過程は「ケイトというキャラクターを演じるうえで、いろいろな段階に分けて研究していったわ。まず最初は、アルコール中毒から回復した人に会ったり、実際にAAミーティング(飲酒をやめたいと思った願望を持つ人々が集まり、飲酒の問題について意見を分かち合う会合)にも参加したりしたの。けれど本当に難しくて、重要だったのは感情的な起伏で、その点に関しては自分の人生を振り返りながら、ケイトとどのような共通点があるか探しているうちに、多くの共通点を見つけ出したことで、より演じやすい明確なキャラクターになっていったの。だから、自分探しが一つのリサーチになったとも言えるわ」と述べた。大作に出演していたメアリーとの演技の幅の広さに注目だ。

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 映画『ヘルプ ~心がつなぐストーリー』でアカデミー賞助演女優賞を獲得したオクタヴィア・スペンサーとの共演について「彼女は地に足がついていて、リアルで、もしほかの女優が演じていたら、まるでAAミーティングのスポークスマンのように、深みのない役柄になっていたかもしれないわ。彼女はこれまで様々な役を演じてきたことで(いろいろな苦労が理解でき)、ほかの俳優にも協力的なの。彼女は真の女優で、そんな女優の前ではすごく演じやすかったわ」と、俳優として得ることの多い体験だったようだ。

 最後に彼女は、ジェームズ監督はほとんどリハーサルは行わなかっため、即興の箇所もかなりあったことを明かした。まず最初に脚本の台詞通りに演技をこなしてから、さらにカメラを止めずに即興をさせていたそうだ。映画は、アルコール中毒の女性を、彼女の周りの環境と真摯に向き合いながら描いた作品になっている。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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