カプコンはゲームの映画化を大歓迎!CGアニメ『バイオハザード』に込めた思いとは?
世界的大ヒットゲームのCGアニメーション映画化第2弾『バイオハザード ダムネーション』について、カプコンのプロデューサーで、本作の製作を務める小林裕幸が語った。「バイオハザード」をはじめ「デビル メイ クライ」「戦国BASARA」など数々の人気ゲームをプロデュースし、実写作品にも関わる、まさにカプコンの屋台骨を支える人物だ。
本作は、内紛が続く東欧の国家を舞台に、シリーズの人気キャラクターであるレオン・S・ケネディが、生物兵器「B.O.W.」の脅威に立ち向かう姿を3D映像で描くアクション映画。レオンは、公開に先駆け発売された最新ゲーム「バイオハザード6」にも登場。絶体絶命の状況の中で大活躍を見せる。前作以上にこだわったというフェイシャル(表情アニメーション)で描くリアルな表情も相まって、その勇姿はまるで実写映画のヒーローだ。
同一のキャラであっても、映画とゲームではアクションに差が出るが、特に心配はなかったという小林。「レオンなんかは映画でいうと、『007』とか『ミッション:インポッシブル』のイメージ。ジェームズ・ボンドとかイーサン・ハントって、少し人間離れしたアクションをやるじゃないですか。ハリウッド映画のヒーローぐらいのことはやれるという範囲で(アクションは)やっているつもりです」とコメントし、本作がより実写映画を意識して製作されたことをうかがわせた。
ポール・W・S・アンダーソン監督による実写版は、世界が崩壊し主人公アリスが超能力を使うなど、現実とは全く違う世界が描かれるが、ゲームの映画化となる本作では、現実と地続きの世界を大事にしている。今回「ゾンビ」はゲームのみの登場となるが、小林は「やはり現実で起こりうるのが『バイオハザード』。ゾンビってファンタジーではあるんですけど、人間が変化するものじゃないですか。そこがシリーズを16年やってこられた成功のポイントというか。身近な世界設定というのがあるんじゃないのかなと思います」と語った。
ちなみにカプコンのゲームといえば、先日アンダーソン監督が「モンスターハンター」映画化を企画中と明かしたばかり。昨年は「デビル メイ クライ」の実写化も報じられたが、小林は「別に何も決まっていません」と一蹴。「映画って製作から公開までがすごく難しい。『バイオ』も発表から公開まですごく空きましたからね」と実写化実現の苦労を吐露。しかし「でも(近年手掛けた)「ドラゴンズドグマ」なんかもぜひ映画にしてほしいので、やりたいところは手を挙げてほしいです。もう大募集ですよ」と気になるコメントも。「『魔界村』でも何でもいいんですけど、いろんなものを映画していただければうれしいんですけどね」と笑顔で語っていた。(編集部・入倉功一)
映画『バイオハザード ダムネーション』は10月27日より2D&3D公開