アルカトラズ刑務所の食事はおいしかった?アメリカの歴史研究家が語る、意外な真実!
ハリウッドのヒットメーカーとして知られるJ・J・エイブラムスが製作総指揮を務めた海外ドラマ「ALCATRAZ/アルカトラズ」の舞台となっている、アルカトラズ刑務所の意外な真実を、歴史研究家のマイケル・エスリンジャー氏が明かした。
本作を含め、これまで映画『告発』や『ザ・ロック』など、アルカトラズを舞台にしたドラマや映画は数多く作られてきた。本当のアルカトラズとは、どのようなところだったのだろうか。マイケル氏によると、アルカトラズ島が発見されたのは1775年。南北戦争時には、軍隊用の刑務所として使用されていたという。
なぜアルカトラズが、刑務所に最適だったのか。その理由は立地条件にあったとマイケル氏は語る。「潮の流れの速さや水温の低さという条件が、アルカトラズを脱獄が極めて難しい刑務所にした理由です。囚人を収容するのには、理想の条件でした」。1930年代になると、政府主導でアメリカ最凶の犯罪者たちが収容されるようになった。
アル・カポネをはじめとする有名な囚人たちも収容されていたアルカトラズ。規則を破れば、真っ暗な独房に閉じ込められるという厳しい生活環境の中、意外なことに食事だけは、ほかの刑務所よりも優れていたのだという。「質のいい食事を提供すれば、暴動などの刑務所特有の問題を少しでも抑えられるのではないかという考えでした」というマイケル氏の言葉通り、当時は独房の中での喫煙も許されていた。
また、アルカトラズには、囚人のための優れた職業訓練プログラムもあった。「長期間服役していた囚人たちも、アルカトラズで身に付けた技術のおかげで出所後は就職して、社会に適応できています」。中にはエックス線技師になったり、手術室で働く器械出しの技師になった囚人もいるという。
アルカトラズの歴史に魅せられ、これまで執筆したアルカトラズ関連の著書も高い評価を集めているマイケル氏は、現在ドラマ「ALCATRAZ/アルカトラズ」に夢中だそうで「1960年当時行方不明になった囚人たちが、現代に現れるという、タイムトラベル的な要素が面白い」と作品の魅力を語った。これまで多くの凶悪犯を収容してきたアルカトラズ。その歴史を知れば知るほど、本作の楽しみ方もさらなる深みを増すはずだ。(編集部:森田真帆)
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