伊藤英明『悪の教典』4分半のスタンディングオベーション!ローマ映画祭で日本初受賞なるか
伊藤英明主演の映画『悪の教典』が9日(現地時間)、イタリアで開催中の第7回ローマ国際映画祭コンペティション部門のオープニングを飾り、伊藤、三池崇史監督、水野絵梨奈が出席する中、上映後に4分半のスタンディングオベーションを受けた。同映画祭で作品賞をはじめとする各賞のいずれかを受賞すれば、日本映画初の快挙となる。
貴志祐介の同名小説を映画化した『悪の教典』は、人気高校教師がクラスの生徒全員を殺りくする姿を描いた衝撃のサスペンス・エンターテインメント。その残虐なバイオレンス描写からR15+(15歳以上鑑賞可)指定された話題作で、常軌を逸したサイコパスで高校教師の蓮実を伊藤、生徒の一人を水野が演じている。
三池監督、伊藤、水野の3人は、9日の同映画祭オープニングセレモニーと公式記者会見、プレミア上映に参加。現地の計31媒体の取材を受け、全長55メートルのレッドカーペットに登場した際には、ファンの声援に手を振って応えるなど終始にこやかな表情を見せ、サインのサービスも行った。
また、約1,000人の観客で埋め尽くされた公式上映は映画祭のメイン会場で行われ、上映中には幾度も笑いが起こるなど反応は上々。結果、上映後の4分半のスタンディングオベーションにつながった。出待ちするファンも現れ、お祭りムード一色となった本映画祭を伊藤は楽しみにしていたといい、「言葉も文化も違う国の映画なのに、みんなが楽しんでくれて自分もうれしい」と充実感たっぷり。
映画『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』『十三人の刺客』でベネチア国際映画祭、『一命』でカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選出され、世界でも評価の高い三池監督だが、ローマを訪れたのは今回が初めて。観客の心のこもった拍手に喜びをにじませながら、技術の進歩によって「この1、2年、自分がやっていて本当に楽しいと思えることが出来るようになり、映画の世界に生きている歓びを感じられるようになりました」と万感の思いを語った。各賞が発表される授賞式は映画祭の最終日17日(日本時間18日)に行われる。(編集部・小松芙未)
映画『悪の教典』は全国公開中