「美女採集」清川あさみ、映画のアートディレクション初挑戦
旬な女優やタレントを起用したビジュアル作品「美女採集」シリーズで名をはせたアーティスト清川あさみが、阿部寛主演、行定勲監督の映画『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』でポスターなどのアートディレクションを担当していることがわかった。現在フジテレビ系で放送中の連続ドラマ「高校入試」でもポスターデザインなどを担っている清川だが、映画のアートディレクションに挑むのは今回が初めて。
写真に刺繍を施すという独自の手法で、アート作品のみならず、絵本や広告など幅広い分野で活躍してきた清川。AKB48とコラボレーションした「AKB48×美女採集」(講談社刊、2010年)でも注目を浴び、2011年に水戸芸術館で開催した全館規模での個展の最年少記録や、今年表参道ヒルズで開催した展覧会で最多動員数を記録するなど、いま最も勢いのあるアーティストの一人だ。
そんな清川が映画界にも進出。性に奔放な謎の女性・艶を取り巻く男女それぞれの愛を描いた本作で、ポスター&ちらしなどのアートディレクションに挑戦した。準備期間を含めると約5か月間の時間を要したという今製作について、清川は「(自身の作品の中では)製作期間が長かったかな」と振り返り、「『大人の恋愛の物語』というわたしが一番興味のあるコンセプトだったのでやりがいがありそうだと思いました」と初挑戦の思いを語る。
ポスター自体に直接刺繍された完成作品を見た行定監督は、「愛憎が入り混じった曖昧な男と女の関係を清川あさみは俯瞰してとらえた。美しいけどダークな感じがまさに『つやのよる』を表現していて面白いと思った」とお気に入りの様子。阿部を中心に小泉今日子、野波麻帆、風吹ジュン、真木よう子、忽那汐里、大竹しのぶがそれぞれ小さな箱に入ったかのようなビジュアルは、女性のハートをつかみそうな柔らかい雰囲気に包まれている。本ポスターは11月23日より劇場に掲示される予定。(編集部・小松芙未)
映画『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』は2013年1月26日より全国公開