小悪魔的な魅力さく裂の15歳の美少女クロエが、初単独主演作で本領発揮!
若手女優の急先鋒、クロエ・グレース・モレッツの初単独主演作となったロードムービー『HICK-ルリ13歳の旅』で、彼女が年上の男たちを翻弄(ほんろう)する、ティーンとは思えぬ小悪魔ぶりを披露している。
クロエといえば、そのかわいさだけでなく『キック・アス』の殺戮(さつりく)美少女、『モールス』のバンパイアなどのエキセントリックな役柄でファンを獲得する一方で、『ヒューゴの不思議な発明』で清く明るく美しいヒロインをサラリとこなしてしまう演技の幅広さも大きな魅力。
そこへ無垢(むく)な妖しさともいうべき新たな魅力を加える契機になりそうなのが、クロエがラスベガスを目指す13歳の家出少女ルリにふんした本作だ。オッサンを見つめて「わたしってかわいい? 道で擦れ違ったわたしを見て、キスしたいと思う?」と問い掛け、酸いも甘いもかみ分けた大人をドギマギさせる。しかも、真剣に答えを求めているようなピュアなまなざしを向けるものだから、「からかうな!」と叱るに叱れないムードになってしまい、その小悪魔ぶりにはしてやられる。
他にも、発作が起きたふりをしてガソリンスタンドからお金を盗んだり、走り出した長距離バスを急停止させたり、モテないオーラ全開の青年に近づいて小銭をせびったりと、かなりの問題行動もやらかすが、その後で本当に申し訳なさそうな顔をするので、これまた叱るに叱れない。こうした魔性とあどけなさを併せ持つ雰囲気を違和感なく醸し出しているのも、演技派である以前にクロエ本人が15歳という少女と女の間にいるからこそ。
『ヒューゴの不思議な発明』でマーティン・スコセッシ、『ダーク・シャドウ』ではティム・バートンと、大物監督とタッグを組み、リメイク版『キャリー』、ザ・ビーチボーイズのドラマーだったデニス・ウイルソンの伝記映画「ドラマー(原題) / The Drummer」といった話題作への出演が続いて絶好調のクロエ。ひょっとして、監督やプロデューサーも劇中の男たちのようにヤラれちゃっている?(星メテオ)
映画『HICK-ルリ13歳の旅』は、11月24日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開