第13回東京フィルメックス最優秀作品賞にイスラエル映画!アミール・マノール監督の『エピローグ』
「第13回東京フィルメックス」の受賞記者会見ならびにクロージングセレモニーが、1日、東京・有楽町朝日ホールで行われ、イスラエル映画『エピローグ』が最優秀作品賞に選ばれた。同イベントには審査員のSABU、ダン・ファイナウ、泰早穂子、ファテメ・モタメダリア、ヴァレリ=アンヌ・クリステンほか、各受賞者が登壇した。
第13回東京フィルメックス記者会見&クロージングセレモニーフォトギャラリー
最優秀作品賞を受賞した『エピローグ』のアミール・マノール監督は、「大変驚いて、興奮して、光栄に思います。現在の世の中で共有する道徳や絆のようなものを探し求めていかなくてはいけないと思う。映画は世界を変えていくことができるのを確信しました」と受賞の喜びと共に、映画への期待を込めたコメントを述べた。
また、審査員特別賞は中国映画『記憶が私を見る』(ソン・ファン監督)が、学生審査員賞は『あたしは世界なんかじゃないから』(高橋泉監督)がそれぞれ獲得。ソン監督が「賞金がもらえることを知らなかった。出てくれた人にギャラが払えるかな」とジョークを口にすれば、高橋監督は「これから映画に関わるギラギラした人に選んでもらったんだと思う。光栄です」と感謝。
今年の同映画祭について、審査委員長のSABUは「思ったより観客が入っていました。娯楽作品じゃないものに集まってくれたことに、制作側の人間として安心しました」と総括。審査過程についても「好き嫌いだけではなく、いろんな意見が集まって良かったです」と十分な議論が交わされたことをうかがわせた。
受賞結果は以下の通り。
■最優秀作品賞
『エピローグ』(アミール・マノール監督、2012年、イスラエル)
■審査員特別賞
『記憶が私を見る』(ソン・ファン監督、2012年、中国)
■観客賞
『ピエタ(原題)』(キム・ギドク監督、2012年、韓国)
■学生審査員賞
『あたしは世界なんかじゃないから』(高橋泉監督、2012年、日本)
■タレント・キャンパス・トーキョー・アワード2012
『The Road』(リ・シャンシャン監督、中国)
(取材・文:県田勢)