市川海老蔵『利休にたずねよ』で豊臣秀吉役に大森南朋、石田三成役に福士誠治が決定!
市川海老蔵が3日、滋賀県大津市にある天台寺門宗の総本山「三井寺」にて、来年12月に公開される映画『利休にたずねよ』の撮影を行い、千利休役への苦心を明かした。また本作には、豊臣秀吉役で大森南朋、石田三成役で福士誠治が出演することが発表された。
山本兼一の直木賞受賞作を映画化する本作。この日行われたのは、170人のエキストラも参加する北野大茶会のシーンの撮影。幼いころから茶道をたしなんでいたという海老蔵だが、それでも本作に出演する上で苦労したのは、「茶道の準備」だったという。「皆様の前で披露させていただくためには、相当練習しました」と明かす海老蔵。苦労の甲斐あって、そのお点前で秀吉を驚かせるシーンを、リアリティーを持たせて演じ切った。
海老蔵は、利休役を務めるにあたっての苦労について、「普段歌舞伎では幕があいて終わるまで順通りですが、今回の『利休にたずねよ』では19歳から69歳までを演じつつ、映画は順通りの撮影というわけではないので、苦心しながらやっています」とも吐露。しかし、メガホンを取る田中光敏監督は、海老蔵の利休に「今の時代にふさわしい新しい利休像を演じてもらっています」と太鼓判を押していた。
またこの日、秀吉役での出演が発表された大森は「僕は秀吉という役を関白になるまでを演じなくてはいけないので、難しいところですが、これからもこだわってやっていきたいと思っています」とコメント。三成役の出演が発表された福士も「これまでは戦略家、戦国天下取りの三成というイメージですが、いやらしい戦略家とはなりすぎないよう、監督とも話して演じています」と語り、今後の撮影にも意欲を見せた。
『利休にたずねよ』には、ほかに中谷美紀が利休の妻・千宗恩(そうおん)役で出演することが発表されている。メガホンは、『化粧師 KEWAISHI』『精霊流し』『火天の城』の田中光敏監督が務めるほか、脚本にはNHK大河ドラマ「天地人」などで知られる小松江里子を抜てき。利休の感性、その世界の背景に迫った直木賞受賞作に、海老蔵が挑む意欲作。感性が待たれる。(編集部・島村幸恵)
映画『利休にたずねよ』は2013年12月全国公開予定