草刈民代、バレリーナ人生に別れ…女優としての飛躍を誓う
元バレリーナで現在は女優として活動する草刈民代の、クラシック・バレエ最後の公演を夫の周防正行監督が映像化した映画『草刈民代 最後の"ジゼル"』の初日舞台あいさつが8日に東京都写真美術館で行われ、草刈と周防監督が登壇した。
映画『草刈民代 最後の“ジゼル”』初日舞台あいさつフォトギャラリー
観客から大きな拍手で迎えられた草刈は「こんなにたくさんの方に観ていただいて、感動しています。踊っているときの姿がこのような形で収められて、観ていただけるなんて夢のよう」と感無量の表情を浮かべると「もう踊っている姿を新たに見せることはないけれど、この作品は一生の宝になると思います。これからは踊っていたときの経験を活かして、女優としてがんばっていこうと思います」と今後のさらなる飛躍を誓った。
8歳からバレエを始めた草刈が、最後の作品に「ジゼル」を選んだ理由については「『ジゼル』を最後の作品にするバレリーナは多いんです。とても演劇的で、最後だからこそ見せられるものがあると感じさせてくれる作品なんです」と説明した。
一方、周防監督は今作の撮影を振り返り「(通常の映画撮影とは)まったく違っていた。(客席に)お客さんがいるのでカメラを置く位置が制約だらけでしたね」と述懐。バレリーナとしての草刈について「表現の幅の広さが彼女の持ち味。彼女にはお姫様のイメージがあるけれど、作品によってこんな表現もするんだと驚かされるときもある。どんな作品でもきちんと表現できて、みなさんのイメージを裏切る存在」とその魅力を語った。
本作は、草刈と名門レニングラード国立バレエとの共演で、2009年1月31日に行われたアドルフ・アダン作曲の傑作「ジゼル」のステージを収録したドキュメンタリー。舞台の臨場感とバレリーナ草刈の魅力をまんべんなく映し出している。(古河優)
映画『草刈民代 最後の"ジゼル"』は東京都写真美術館ホールにて公開中