邦画の年間ベストテン『海猿』がシリーズ初のトップ!東宝作品圧倒的の中『ヱヴァ』がランクイン!
2012年11月までに公開された邦画の年間ベストテンランキングで『BRAVE HEARTS 海猿』が興収73億3,000万円を記録し、年間1位を獲得したことが明らかになった。
総合でも今年トップに立った『BRAVE HEARTS 海猿』場面写真
これまで『海猿』シリーズ第2弾、第3弾がそれぞれ『借りぐらしのアリエッティ』『ゲド戦記』というジブリ作品の壁に阻まれ、年間邦画興収2位の座に甘んじてきた本作が、シリーズ4作目にして初めて年間トップの座を手に入れた。
続く2位は『テルマエ・ロマエ』で59億8,000万円。口コミが広がり、予想をはるかに超えた大ヒットになった。3位はシリーズ最終章『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』で59億円(12月12日時点)。上位3作品が、東宝とフジテレビがタッグを組んだ作品だ。
以下、4位は現在も公開中の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』で推定53~56億円。5位は『おおかみこどもの雨と雪』で42億2,000万円。6位は『映画ドラえもん のび太と奇跡の島 ~アニマル アドベンチャー~』で36億2,000万円。7位は『劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ キュレムVS聖剣士ケルディオ』で36億1,000万円。8位は『ALWAYS 三丁目の夕日'64』で34億4,000万円。9位は『名探偵コナン 11人目のストライカー』で32億9,000万円。10位は『映画 怪物くん』で31億3,000万円となった。なお、現在大ヒット中の『ONE PIECE FILM Z ワンピース フィルム ゼット』は来年の集計となる。
ベストテン全作品が30億円を超えるなど、邦画の好調さが際立つ。特に東宝配給作品は9本と、今年も圧倒的な強さ。11月時点で東宝の年間興収は約699億円。最終的には、東宝歴代最高だった2010年度の約748億円に迫る数字になると見られる。今年の東宝公開作品実に26本が興収10億円を超えており、コンスタントな強さがこの結果につながったようだ。
また、ベストテン内に5作品がランクインするなど、アニメの強さが印象的な年でもあった。ベストテン圏外ながら、『映画 「けいおん!」』が全国137スクリーンの公開で19億円、『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語』が共に43スクリーン公開だった後編と合わせ、興収11億円を突破したことも特筆される。(ランキング・数字などは興行通信社、文化通信社、配給元など調べ)(取材・文:壬生智裕)