視聴率の高低両極端を経て、大河へ!長谷川博己、激動の年を振り返る
テレビドラマ「家政婦のミタ」、そして「鈴木先生」で視聴率の高低両極端を経験した長谷川博己が、激動の2012年を振り返った。
2011年に放映されたテレビドラマ「鈴木先生」は視聴率こそ振るわなかったものの評判が評判を呼び、遂に映画化。2012年には蜷川幸雄演出の舞台「海辺のカフカ」にも出演するなど、一層の飛躍を遂げた1年となった。「充実した1年でした。忙しそうと言われるけれど、何とかやれるものです(笑)。でも、もう次の仕事の準備に取り掛かっているので、どんな年だったかと聞かれてもはっきりとは出てこないですけどね」と語るように、心はすでに先ごろ放映がスタートしたNHK大河ドラマ「八重の桜」に向かっているようだ。
多忙な中の合間を縫って初主演映画『映画 鈴木先生』の取材活動もこなす長谷川。映画版では、テレビドラマで描かれた1学期から夏休みを経て、生徒会選挙や文化祭の準備に追われる緋桜山中学校の2学期を描く。テレビドラマ撮影時から約1年たち、中学生たちは身長が伸びたり声変わりをしたりと成長盛り。そして、もちろん鈴木先生も成長している。
「自分自身もテレビドラマの鈴木先生を演じてから、いろいろな役を演じた後の自分として鈴木先生を演じようと思い、取り組みました。映画の場合、撮影から公開まで時間が空くので、取材の場でいきなり衣装を着て『スイッチ入りますか?』と聞かれてもなかなか入らないですよね(笑)。でも、こうして話をしていく中で、徐々に鈴木先生の気持ちがよみがえってきています」。
「あまりに忙し過ぎて息苦しく感じることは?」という問いに、「むしろ何かしら役に没頭していないと不安定になる」と生まれながらの役者魂を感じさせるコメントを返した長谷川。「年末年始に忙しくなかった時代が長いので、ありがたく思っています。好きなことをやって忙しくできるのは幸せなことなんだと改めて痛感しています」と長い下積みを経たからこその力強さを持つ長谷川博己のさらなる躍進に注目したい。(取材・文:平井伊都子)
『映画 鈴木先生』は1月12日より全国公開