『リトル・マーメイド 3D』製作が中止!旧作の3D再公開ブームに暗雲
1989年のアニメーション映画『リトル・マーメイド/人魚姫』の3D版製作をディズニーが中止したことが明らかになった。同作は『ライオン・キング』『美女と野獣』に続く旧作ディズニーアニメーションの3D化作品として、今年9月に全米公開される予定だった。
異例の大ヒットを記録した『ライオン・キング/ディズニー デジタル 3D』場面写真
ディズニーによる旧作3D化のきっかけになったのは、2011年に公開された『ライオン・キング/ディズニー デジタル 3D』。同作は全米ナンバーワンヒットを記録するなど、北米だけで1億ドル(約80億円)に近い興行成績を残した。その成功を受けて、ディズニーは『美女と野獣』『ファインディング・ニモ』『モンスターズ・インク』の3D版を公開したが、北米成績は『美女と野獣』の4,760万ドル(約38億800万円)が最高で、徐々に下降線をたどっていた。(1ドル80円計算)
latimes.comによると、そうした現状を考慮して、ディズニーは『リトル・マーメイド/人魚姫』3D版公開の中止を決断したとのこと。3D化の作業には1本あたり数千万ドル単位の費用が掛かるとされており、すでに3D版の製作はスタートしていたが、ここへ来てまさかの製作中止となった。
ディズニー作品のほかにも、昨年は『タイタニック 3D』『STAR WARS エピソードI/ファントム・メナス 3D』といった旧作の3D化作品が公開された。旧作の3D化はブームといってもいいほどに盛り上がっていたが、今回のディズニーの決断がそんな映画業界にどんな波紋を広げることになるのか、注目だ。(編集部・福田麗)