『マトリックス』ウォシャウスキー姉弟来日!「東京は精神的な故郷」と親日ぶりを見せる
『マトリックス』3部作の監督として知られるラナ&アンディ・ウォシャウスキー姉弟が24日、都内で最新作『クラウド アトラス』の来日記者会見を共同監督のトム・ティクヴァと共に行った。
2003年の『マトリックス レボリューションズ』以来10年ぶりの来日となるウォシャウスキー姉弟。『マトリックス』3部作完結後に性転換手術を行い、現在は女性となっているラナは「東京はわたしにとって精神的な故郷で、心はいつも東京と共にある。大好きな街に戻って来ることができてうれしいです」と満面の笑み。弟のアンディも「日本の兄弟の皆さん、こんにちは。日本に戻って来ることができてうれしいです」と来日の喜びを語った。
本作は、デイヴィッド・ミッチェルの同名ベストセラー小説が原作に、六つの時代と場所を舞台に壮大な物語を展開させたスペクタクル・ドラマ。主演のトム・ハンクスをはじめ、ハル・ベリーやスーザン・サランドンといった豪華キャストたちが、各時代でいろんな人種として生まれ変わりながらも同じ魂を持ち続ける人物を一人で複数演じている。
ラナは本作について「原作では東洋、西洋問わずいろんな哲学を交ぜ合わせたような、超越した哲学を描いている。わたしたちが原作にひかれたのは、その中に、人間にとって重要なことは何かが描かれているから。映画ではわれわれが人間同士に作ってしまう壁を超越する方法、そして愛が未来を開くポテンシャルを持っているということを描いているの」と作品に込めた思いを熱く語った。
また、「影響を受けた日本の文化、クリエイターは?」という質問もあり、2006年の『パフューム ある人殺しの物語』以来、7年ぶりの来日となるトムは黒澤明、溝口健二、小津安二郎の名をあげ「日本の文化、日本映画は大好き」とコメント。そのほか、今作で韓国出身のペ・ドゥナや中国出身のジョウ・シュンなどが出演していることが話題に上ると、アンディは「日本映画が大好きだし、フレッシュな人がいれば(日本人も)起用したいという思いはあるよ」と今後日本人キャストを起用することにも意欲を見せていた。(古河優)
映画『クラウド アトラス』は3月15日より全国公開