柴田恭兵、本音ポロリ…「刑事役のほうがラク」
1984年~1985年の「グリコ・森永事件」から着想を得たといわれる高村薫の同名小説を映像化したWOWOWの連続ドラマW「レディ・ジョーカー」の試写会が31日に都内で行われ、出演した上川隆也と柴田恭兵が水谷俊之監督と共に出席し、役柄への思いを語った。
本作はビール会社社長の誘拐に端を発し、大企業の舞台裏や社会問題などに切り込んでいく社会派サスペンス。犯行グループを追う合田刑事を上川が、企業のトップとして事件に直面するビール会社社長・城山を柴田が演じる。合田は表向きには城山の警護、裏の目的として城山の行動を監視する役割を負い、二人が織りなす心理戦も見どころのひとつとなっている。
2010年に放送された高村薫原作の「マークスの山」に続いて、今作で再び合田刑事を演じた上川は、この日白いスニーカーが印象的な合田刑事ファッションで登場。「『マークスの山』が密度の濃い作品だったから、当時合田と向き合う時間を持つことができたので、それが今回の(演技の)助けになりました。合田というキャラクターは、自分の信じるものに対して、迷うことなく動くことができる男だととらえています」と役柄への思いを語った。
そして最後には本作を料理に例えて「このドラマは、手間ひまかけて情熱を傾けて作ったもの。上質な舌触りに匹敵する作品になっていると確信しています」と自信の表情でアピールした。
一方、柴田といえば「あぶない刑事」シリーズなど刑事役のイメージが強いが、今回は逆に刑事から監視されるという役どころ。「監視されるのがこんなにつらいとは思いませんでした(笑)。精神的に追い込まれてきつかった。刑事のほうがラクです」と率直に告白して会場の笑いを誘った。
さらに「撮影中は食欲も無くなり、言葉数も少なくなり、帰宅すれば(家族から)笑顔が少ないと文句を言われました(笑)」とユーモラスに自虐コメントを続けるも、最後には「今は、素晴らしい共演者の皆さんに助けていただいたなと思っています」ときちんと共演者へ感謝の言葉を贈った。(古河優)
連続ドラマW「レディ・ジョーカー」は3月3日から毎週日曜夜10時よりWOWOWで放送(全7話、第1話無料放送)