101歳詩人の「くじけないで」が映画化!柴田トヨさんを八千草薫が演じる
先月20日に101歳で死去した詩人・柴田トヨさんの詩集「くじけないで」が映画化され、八千草薫が主演を務めることが明らかになった。トヨさんの半生をその詩と絡めながら描き出すといい、監督は映画『60歳のラブレター』の深川栄洋。トヨさんの一人息子・健一は、武田鉄矢が演じる。公開は今年秋を予定。
99歳のときに出版した処女詩集「くじけないで」が160万部を突破し、第2詩集「百歳」も40万部超のベストセラーになっているおばあちゃん詩人・柴田トヨさん。本作では、息子の勧めで90歳から創作を始めることになったエピソードや、詩集の背景になった家族のドラマを映像化。作品のきっかけとなった出来事をトヨさんが回想するというストーリーで、作中にもトヨさんの詩が多く登場する。
本作の企画に3年前から参加していた深川監督は、製作が決定した3日後に柴田さんの訃報に触れたという。主演の八千草には1年ほど前からオファーをしており、「トヨさんは八千草薫さんと武田鉄矢さんが演じられると知り、とても喜ばれたと聞いています」と明かした。
その八千草は、トヨさんの作品に「柴田トヨさんの詩はうっかりすると見落としてしまう。身近にある小さな幸せを改めて気付かせていただきました」と感銘を受けた様子。息子を演じる武田も「詩の朗読を聞いたことがありますがまさに少女でした」とその印象を明かすと、「映画の中でお会い出来る日を心待ちにしています」と再会を誓った。
トヨさんは生前、NHKのドキュメンタリーで取り上げられるなど、当初のファンだったシルバー層だけなく、幅広い世代から支持を受けた。作品はもちろん、100歳を超えても一人暮らしを続けたその生き方からは、高齢化社会といわれる現代だからこそ、学ぶべきものがあるはずだ。(編集部・福田麗)
映画『くじけないで』は今年秋、公開予定