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坂井真紀デビュー作の監督はアップリンク社長 辻仁成監督の自主制作映画公開の裏に見えない縁

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坂井真紀
坂井真紀

 9日、渋谷のアップリンク・ファクトリーで映画『その後のふたり』初日舞台あいさつが行われ、坂井真紀倉本美津留、そして本作に俳優としても出演する辻仁成監督が出席、本作の背後にあった不思議な縁が明かされた。

映画『その後のふたり』フォトギャラリー

 ミュージシャンや小説家、舞台演出など幅広い肩書でマルチに活躍する辻の監督最新作となった本作は、パリと東京を舞台に、別れた恋人たちのその後を映し出す物語。低予算、少人数のスタッフで制作された自主制作となる本作について辻監督は「普通の映画の100分の1の予算ですが、100倍の時間をかけて丁寧に作った映画。ようやく公開になりました」と感慨深い様子。さらに本作が、今年の1月にフランスで開催されたパリ・キノタヨ映画祭でも最優秀映像賞(観客賞)を受賞したことを観客に報告した。

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 およそ70席ほどの小さな会場内は超満員。その様子を見た辻監督も「こういう映画館って面白いですよね。実は(本作配給の)アップリンク社長の浅井隆さんは、昔、寺山修司さんの劇団、天井桟敷のスタッフだった方なんですよ。最近はそういう人が少なくなってきて。貴重な人なのでここで上映できてよかった」としみじみ。

 もともと2010年に撮影されていたという本作。その後、2011年に東日本大震災が起こり、辻は1980年代に結成していたバンド、エコーズを再結成。復活ライブなどで多忙を極める中、本作の上映は棚上げになっていた。そして年が明けた2012年初頭。渋谷のアップリンクの前を通りかかった辻は、アポなしで門をたたき、本作の上映を直接交渉したことを明かす。

 それを聞いた坂井は「実は浅井さんは、フジテレビ深夜で放送されたわたしのドラマデビュー作『90日間トテナム・パブ』の監督さんなんです」と意外な事実を明かすと、辻も「たまたま真紀ちゃんと浅井さんにそういう縁があって。きっと浅井さんは真紀ちゃんの大ファンだったんでしょうね。見えない力ってあるんですね」としみじみコメント。会場の観客はそんな3人の話に熱心に耳を傾けていた。(取材・文:壬生智裕)

映画『その後のふたり』はアップリンクほかにて全国順次公開中

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