宮崎あおい、木下恵介生誕100年記念作で『二十四の瞳』モデルとなった女性に
宮崎あおいが、木下恵介監督の実話を映画化する『はじまりのみち』で、映画『二十四の瞳』(1954)の構想を練る木下監督の前に登場する国民学校の先生役を務めることが発表された。宮崎は、ナレーションも担当し、物語を彩るという。
木下監督役を加瀬亮が務める本作は、戦時中、軍部からマークされ、次回作の制作を中止されてしまった木下監督が、松竹に辞表を提出し、一時映画界から遠ざかった際のエピソードを映画化するもの。疎開のため、脳溢血で倒れた母をリヤカーに乗せ、17時間に及ぶ山越えをするなど、知られざる木下監督の姿を描く。
本作で宮崎は、ナレーションを担当するほか、出征の見送りのため、国旗を振りながら軍歌を歌う12人の子どもたちと共に登場。その憂いを含んだ笑顔が、木下監督の目に留まる。
いまや日本映画には欠かせない存在となっている宮崎だが、映画『カラフル』『おおかみこどもの雨と雪』での声優、映画『ディズニーネイチャー/フラミンゴに隠された地球の秘密』でのナレーションなど、声の仕事も多く経験してきた。宮崎の優しい声は、観客を木下監督が生きた昭和の時代にいざなってくれることだろう。
なお、『はじまりのみち』には、加瀬、宮崎のほか、木下の母・たま役で田中裕子、兄・敏三役でユースケ・サンタマリア、濱田岳、斉木しげる、光石研、濱田マリ、大杉漣、山下リオ、藤村聖子、松岡茉優、相楽樹らが出演する。(編集部・島村幸恵)
映画『はじまりのみち』は6月1日より東劇ほかにて全国公開