「ターミネーター」は10年以内に誕生する?製造中止キャンペーンが展開
映画『ターミネーター』シリーズに登場するような殺人ロボットの製造中止を求めるキャンペーンが海外で話題になっている。専門家によると、すでに開発準備は進められており、10年以内に実際に誕生するとの見方もあるという。
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The Observerによると、「ストップ・ザ・キラー・ロボッツ」キャンペーンは今年4月にもイギリス議会にてスタート予定。イギリスの名門シェフィールド大学のノエル・シャーキー教授は「ターミネーターはもはやSFではありません。現実に製造されようとしているのです」とコメント。すでにアメリカで無人軍用機の開発が進んでいることを例に、今後10年以内に殺人ロボットが誕生すると推測している。
一部では、そうしたロボットが兵士として運用されることによって、人間の兵士の命を救うことができるのではないかという議論もあるが、シャーキー教授は「現段階でロボットに『降参して両手を挙げている子ども』と『銃を構えている大人』を区別するメカニズムはありません」とその危険性を指摘。また、同ロボットが運用された場合に対応する国際法なども整備されていないため、そのことへの懸念も示している。
同キャンペーンには、対人地雷の禁止および除去への功績でノーベル平和賞を受賞した平和活動家ジョディ・ウィリアムズも参加予定。11月にはケンブリッジ大学にて「ターミネーター研究」の学会が行われる。
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズに出てくるホバーボードなど、SF映画のアイテムを実用化しようとする動きは多々あるが、『ターミネーター』の殺人鬼ならぬ殺人機の製造が進んでいるのは、いくら映画のファンだとしても歓迎はしたくないはず。今後もその動向に注目したい。(編集部・福田麗)