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空想を忘れてしまった大人たちに観てもらいたい!サム・ライミ&レイチェル・ワイズが見どころを明かす!

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サム・ライミ監督とレイチェル・ワイズ
サム・ライミ監督とレイチェル・ワイズ - 画像:吉岡希鼓斗

 『スパイダーマン』シリーズのサム・ライミ監督が、児童文学「オズの魔法使い」の前日談として作り上げたファンタジー『オズ はじまりの戦い』。原作に登場する偉大な魔法使い、オズの若き日の冒険を描いたドラマは何を語りかけるのか。ライミ監督と、悪役ともいえる魔女エヴァノラにふんしたアカデミー賞女優レイチェル・ワイズが、その魅力を語った。

映画『オズ はじまりの戦い』場面写真

 1939年の映画『オズの魔法使』が大好きだという二人にとって、子どもの頃に観た同作のインパクトは相当強かったようだ。「竜巻のシーンがとても怖かったけれど、同時に『あの竜巻はどうやって撮ったんだろう?』と思ったね。それとカカシ役のレイ・ボルジャーが素晴らしかった。本物のわらのように見えるカカシが、どうすればあんなふうに動くのか不思議だったよ。あれ以上に素晴らしい演技を、僕は見ていないかもしれない」とライミ監督が語れば、ワイズは「歌とジュディ・ガーランドの声が印象に残っているわ。それと子ども心にも、魔女が怖かったわね」と述懐する。

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 その遺伝子を受け継いだ『オズ はじまりの戦い』の見どころとして、ライミ監督はクライマックスのバトルを挙げる。「あのバトル・シーンにはバイオレンスが一切ない。主人公のオズは機知を武器にして戦うんだ。誰も傷を負わないバトルなんて、映画史上初じゃないかな」。そんな物語だから、敵役のワイズも楽しみながら演じられたという。「おとぎの国だから、何でもありでしょ? わたしもいろんなことにトライできたし、演じていて子どもの頃に帰ったような気がしたわ」。

 春休みにピッタリのファミリー・ムービーだが、ワイズは大人の観客にこそ観てほしいという。「空想の力はとてつもなく大きいわ。子どもはそれをよくわかっているけれど、逆に大人は忘れていると思う。そんな力を取り戻させる映画じゃないかしら」とは彼女の弁。また、ライミ監督は「オズは偉大な人間になろうと思っているけれど、その前にはまず良い人間にならないといけないんだよ。それこそが大切だ。そういう意味では、これはモラルについての映画だと思う」と付け加えた。(取材・文:相馬学)

映画『オズ はじまりの戦い』は公開中

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