デンゼル・ワシントン、旅から戻ったらまずオスカー像が盗まれていないか確認!?
奇跡の不時着を成功させた英雄から一転、衝撃の疑惑が浮上する映画『フライト』のパイロット役で、またしても究極の名演技を見せたデンゼル・ワシントンが、撮影秘話だけでなく、私生活での意外な素顔を告白した。
パイロットの役づくりのため、航空会社のフライト・シミュレーター(模擬飛行装置)を体験したデンゼルは「おもちゃみたいで楽しかった。家に持ち帰りたかったよ」とちゃめっ気たっぷりに振り返る。大型旅客機が背面飛行するシーンでは、コックピットが回転するセットが用意されたが、過酷な撮影に関しても「問題ない。逆さづり状態も最長で2分くらいだから、楽勝だったね」とさすが大ベテランという余裕を見せた。
デンゼルが演じたウィトカー機長は、私生活でさまざまな問題を抱えつつ、飛行技術は天才的。どんな役でも完璧に演技をこなすデンゼルと重ねたくなるが「いや、僕は今でも演技で完璧の状態を実感したことはない。ひたすらベストを尽くすだけ」と常に謙虚な姿勢で役に取り組んでいるとのこと。
ただし、家に帰った後は「ダラーッとソファに寝転がって、何かを食べながらテレビを見るのが日常」とどうやらオン / オフの切り替えが完璧のようだ。ちなみにウィトカー役では、ややでっぷりした腹回りも披露。「酒が好きなキャラクターなので、夜遅い時間に食べまくり、体重を増やした。何キロ増えたか知るのは怖かったので、あえて体重計には乗らなかった」とデンゼルは自身で考えたという肉体改造について笑いながら説明する。
この映画『フライト』でアカデミー賞主演男優賞に4度目のノミネートを果たしたデンゼル。過去に助演(1989年の映画『グローリー』)、主演(2001年の映画『トレーニング デイ』)で2回受賞した際のオスカー像をどこに保管しているか尋ねると、「自宅にちょっとした図書室があって、そこに飾ってある。長旅から戻ると、取りあえず盗まれていないか心配で、確認しているよ」と告白。今回、残念ながら「3個目」は図書室の棚に加わらなかったが、名優デンゼルがオスカー像をうっとり眺めている姿なんて、想像するだけでほほ笑えましい! (取材・文:斉藤博昭)
映画『フライト』は3月1日より全国公開