松たか子&倍賞千恵子、山田洋次最新作で主演!
中島京子の直木賞受賞作を山田洋次監督が映画化する『小さいおうち』で、松たか子と倍賞千恵子が主演を務めることが明らかになった。2004年の時代劇『隠し剣 鬼の爪』でも山田監督とタッグを組んでいる松は、主演という大役に「山田監督に、時子という難しい役をいただき、感謝と緊張でいっぱいです」とコメントを寄せている。
松が演じるのは、モダンな赤い屋根の“小さいおうち”の奥様・平井時子。昭和と平成にまたがる本作の戦前、昭和パートの主人公だ。夫と子どもと平和な暮らしを営みながらも、夫の会社で働く青年に心が揺れ動く役回りであり、松は「わたしにとって彼女は、まだまだミステリアスな女性ですが、すてきな共演者の皆さんと共に、しっかりとじっくりと撮影に臨みたいと思っています。平成パートの皆さん、そして御覧になる皆様に、想像を膨らませていただけるように演じられたらと思います」と撮影前の心境を明かしている。
一方、平成パートの主人公・タキを演じる倍賞は、山田監督の名作『幸福の黄色いハンカチ』や『男はつらいよ』シリーズに多数出演した、いわば山田組の常連。2007年の『母べえ』以来となる山田作品出演に、「久しぶりの山田監督の作品に身を置いて、緊張しながら、でも楽しく撮影ができたらなと思っております」と撮影を心待ちにしている様子だ。また、倍賞が演じるタキの若かりし頃を、『舟を編む』などの黒木華が演じることも発表された。
ほかに昭和パートでは、平井家の旦那様・雅樹を片岡孝太郎が、雅樹の会社で働く青年・板倉正治を吉岡秀隆が演じることも決定。また平成パートで晩年のタキが遺したノートを読む親類の青年・荒井健史役で妻夫木聡が出演。妻夫木にとっては、『東京家族』に続いて山田作品となる。撮影は本日3月1日より開始され、5月末まで続けられる予定。公開は2014年1月となっている。
映画『小さいおうち』は、中島京子の直木賞受賞作を原作に、東京郊外の“小さいおうち”での小さな恋愛事件の真実を、昭和と平成という2つの時代を通して描いた作品。そのキャリアを通じて、昭和と平成という時代、そして家族の在り方を描いてきた山田洋次監督が監督生活50周年の節目に挑む意欲作だ。(編集部・福田麗)
映画『小さいおうち』は2014年1月公開予定