真木よう子、椎名林檎とタッグで初CDリリース 映画『さよなら渓谷』主題歌!
女優・真木よう子が、7年ぶりに単独主演を務める映画『さよなら渓谷』の主題歌で、シンガーソングライター椎名林檎とタッグを組み、CDデビューを飾ることが明らかになった。真木が歌うのは、椎名が本作のために書き下ろした楽曲「幸先坂(さいさきざか)」。長年親交があったという二人のタッグは、真木のオファーで実現したという。
『パレード』『悪人』『横道世之介』……。名作映画の立役者である吉田修一の同名小説を原作にした『さよなら渓谷』は、幼児殺人事件が発生したことで浮き彫りになっていく隣家の夫婦を繋ぐ15年前の秘密を描き出した作品。人と人とのつながりの中から真相を描き出す、吉田の才腕光る一作だ。
本作で、自らの夫が犯人だと証言する隣家の妻・かなこを演じた真木は、本作への思い入れの強さから、「『歌う』ということのお話に対しては最初は正直抵抗感がありました」と正直な思いを明かす。しかし、「歌手ではないわたしが歌うなら信頼できる方とご一緒したい」と自らかねてより親交のあった椎名に楽曲制作を依頼することで、主題歌を歌う気持ちを固めた。
椎名は、主題歌の入っていないエンドロールを観て、“真夏の土の匂いのように音楽が湧き上がり”「幸先坂(さいさきざか)」を書き上げたという。その仕上がりには真木も「既存曲の中だったら『落日』という曲があってるんじゃないかなっていうことを思っていたのですが、実際出来上がってきた歌は想像をはるかに超えてきたというか、この作品にぴったりの曲を上げてきてくださったので、椎名さんの才能に改めて驚きました」と太鼓判。緊張しながらも椎名の前で、レコーディングに挑んだ。
今後の歌手活動については、「こんな歌唱力で歌わせていただけるんでしたら……」と謙遜する真木だが、その確かな歌声はテレビドラマ「週刊真木よう子」「遅咲きのヒマワリ ~ボクの人生、リニューアル~」などで披露済み。2011年にリリースされたTOKYO No.1 SOUL SETのデビュー20周年記念アルバム「全て光」で、小泉今日子ら女性アーティストと共に、往年のヒット曲のカバーを歌い、参加した経験もある。人気、実力共に着実に進化を遂げてきた真木が、映画『ベロニカは死ぬことにした』以来7年ぶり、渾身の主演作で聴かせる歌声には、ぜひ劇場でエンドロールと共に耳を澄ませたいところだ。(編集部・島村幸恵)
映画『さよなら渓谷』は6月22日より全国公開