河村隆一に千葉真一から花束!映画の音楽総指揮に手ごたえ
16日、テアトル新宿で映画『赦免花(しゃめんばな)』の初日舞台あいさつが行われ、音楽総指揮を務めた河村隆一、軽部進一監督らが登壇したほか、今年公開予定の軽部監督作品『歌舞伎町はいすくーる』に出演している千葉真一もサプライズ登場して2人を称えた。
同作は江戸時代末期、罪人の流刑地だった佐渡島を舞台にした時代劇で、幕府に背いた罪で佐渡島へと流される武士の早坂憲吾と、ぬれぎぬによって佐渡に流刑となった吉原の女郎との愛を描いている。
音楽総指揮を務めた河村は軽部監督から依頼を受けたのがクランクイン直前だったことを振り返りつつ、「基本的にひらめきを大事に音楽を作る方なので、前もって半年前一年前から準備をしたからといっていい作品ができるとは限らないと思っています」と回顧。楽曲は劇中の美しい映像からインスピレーションを受けた箇所も多々あったそうで「完成した音楽を映像に合わせたものを監督に観ていただいたとき、監督の顔を見たら涙をぬぐっていらしたので、手ごたえを感じました」と満足そうな笑みを浮かべていた。
一方、軽部監督は本作の製作が今からおよそ2年前、3.11をまたいだ状態で行われたことを振り返り、「かなり苦労したけど、いい映画ができたと思っています」と公開を迎えてしみじみとあいさつ。「人生とは何だと思ったときに、いろいろあるけど生きることが一番だと思っています。そういったことをベースに映画を製作しました」と本作に込めたメッセージを明かした。
この日はほかにキャストの川野太郎、西条美咲、辻やすこ、城後光義、十勝花子、蛯沢康仁、榎本鉄平のほか、イベントの最後には千葉真一が登場し「いい映画をどんどん撮ってほしいと大変期待しております。たまにはわたしも使ってください」と軽部監督にエールを送る場面も。また、本作はハリウッドで特殊機械を用いた撮影法を習得した軽部監督が新たに編み出した「4シーンワンカット」という撮影技法も注目を集めており、俳優陣からも口々に斬新な撮影方法への驚きの声も上がっていた。(取材・文:中村好伸)