これが『モテキ』のルーツ?松江哲明監督、童貞たちのその後明かす
26日、第五回沖縄国際映画祭で、映画『童貞。をプロデュース』の特別上映イベントが行われ、メガホンを取った松江哲明監督が、同作に出演した童貞たちのその後を語った。
映画『童貞。をプロデュース』第五回沖縄国際映画祭特別上映イベントフォトギャラリー
芸人たちが講師となり、上映前後はおろか上映中も「生オーディオコメンタリー」でトークを展開する名物企画「桜坂映画大学」の一環として行われた同イベント。今回は松江監督と漫画家のしまおまほを迎え、高い人気を持ちながらソフト化されていない伝説の作品『童貞。をプロデュース』が上映され、保健体育の講義が行われた。
松江監督が陰と陽、タイプの異なる二人の童貞を“脱・童貞”を目指してプロデュースした本作。会場には、山田與志、多田健二(COWCOW)、川谷修士、小堀裕之(2丁拳銃)、石田明(NON STYLE)、徳井健太、吉村崇(平成ノブシコブシ)、という7人の芸人が集結したが、「元は自主映画で出演者のギャラもないし、制作費はテープ代の1万円から2万円だった」という松江監督の話に驚きの声を上げた。
また、「イケてなかった芸人」として集められた7人は、映画に登場する陽の加賀くん(加賀賢三)、陰の梅ちゃん(梅澤嘉朗)の2人の童貞ぶりに大爆笑しながらもすっかり感情移入。松江監督は、二人が共に童貞脱出を果たし、加賀くんが映像制作、梅ちゃんは俳優として映像の世界に身を置いていることを明かすと、安堵(あんど)の表情を浮かべた。さらに松江監督は、梅ちゃんがクリストファー・ドイル撮影担当の日独合作ピンクミュージカル映画『UNDERWATER LOVE -おんなの河童-』に出演していたことにも言及。加賀くん、梅ちゃんが今も映像の世界で活躍していることを強調した。
そして松江監督は「『モテキ』原作者の久保(ミツロウ)さんは、この映画を観て『モテキ』を描いたそうなんです」という秘話も明かし、本作のパワーを改めて示し、特別企画を締めくくった。(取材・文:長谷川亮)
第五回沖縄国際映画祭は30日まで沖縄コンベンションセンターほかにて開催