IMDbを訴えていた女優の訴訟が終結!
無断で実年齢を明らかにしたとして、インターネット上最大の映画データベースサイト、IMDbを訴えていた女優ジュニー・ホアン(本名フォン・ホアン)の訴訟で、シアトル連邦裁判所は原告の訴えを退ける判決を下した。The Hollywood Reporterほか複数のメディアが報じている。
これは、2年前の10月に当初は実名を明かさなかったフォン・ホアンが、許可なしに実年齢を公開したとしてIMDbの親会社であるAmazon.comに対して、詐欺、プライバシーの侵害、消費者保護法の破棄で100万ドル(約9,000万円 1ドル90円計算)の訴訟を起こしていた。IMDbには、IMDb Proという付帯有料サービスがあり、それに加入すると、映画関連会社の電話番号やE-mailなどの連絡先を知ることができたり、俳優であればより詳細なプロフィールやデモリール(オーディション用の映像)などを掲載できる。彼女は、このサービスの登録時に使用したクレジットカードの情報を流用されたと主張していた。
だがその後、シアトル連邦裁判所の判事は彼女に実名を明かすことを強制し、裁判もIMDbがフォン・ホアンとのユーザー契約に違反したかどうかに焦点が置かれることになった。そしてこの度、陪審員はIMDbが法的な義務に違反していないと判断し、判事が原告の訴えを退ける判決を下したようだ。
これまで訴訟中に、フォン・ホアンの主任弁護士が亡くなり、新たな弁護士が彼女と同じように同サイトのポリシーであるプロフィールに出生日を記入することによって、被害を受けた俳優たちのケースを挙げて、訴訟を拡張しようとしたが無理だったようだ。今回の訴訟で、彼女はSAG(全米映画俳優組合)からの支持も受けていた。確かにハリウッドでは女性が40歳以上になると極力出演オファーが減っていくのは事実で、今回の訴訟はいろいろな意味で注目を集めることとなった。 (細木信宏/Nobuhiro Hosoki)