『ジュラシック・パーク』の恐竜のうなり声は、カメの交尾の音を録音して作られていた!
1993年のスティーヴン・スピルバーグ監督作『ジュラシック・パーク』で、恐竜のうなり声は、カメが交尾する音を録音して作られた効果音であったことを、音響デザインを担当したゲイリー・ライドストロームが、Vultureの取材で明かした。
同作によるアカデミー賞音響賞、音響効果編集賞を含め、映画『ターミネーター2』や『タイタニック』などでこれまで7度オスカーを受賞したライドストロームは、誰も耳にしたことのない恐竜の声を作り出すのに、一苦労したという。
ヴェロキラプトルたちが、互いにうめき声をあげる音についてライドストロームは、「水族館で録音したんだ。担当の人が『交尾をしてるあの2匹のカメの音を録音するかい?』と聞いてきたんだ。冗談だと思ったよ。だって、カメの交尾はものすごく時間がかかるんだ。つまり、それだけ辛抱強く座ってじっと見ながら、録音する必要があった」と明かしている。
また、同じくヴェロキラプトルがキッチンの窓から顔をのぞかせるシーンについて、「荒々しい息は馬の声だ。馬の声は、他にも3、4種類の恐竜に使用されているよ」と音の正体を明かしている。
さらに、恐竜の王者ティラノサウルスには、ライドストロームの愛犬で、ジャック・ラッセル・テリアのバスターの鳴き声が使われているという。バスターが、縄のおもちゃにくらいついて左右に振る様子が、まるで恐竜が獲物をかみ殺しているように見えたところから、アイディアを得たのだとか。
『ジュラシック・パーク』の20周年を記念し、4月5日より3Dバージョンが全米公開中だ。また、スピルバーグ製作総指揮、新鋭監督コリン・トレバーロウがメガホンを取ることになっている映画『ジュラシック・パーク4(原題) / Jurassic Park 4』は、2014年6月13日に全米公開が予定されている。(鯨岡孝子)