来月閉館予定の銀座テアトルシネマに「蛍の光」鳴り響く!再会の祈りをこめたメロディー
5月31日に閉館する銀座テアトルシネマで25日、「さよなら!銀座テアトルシネマ×スコティッシュナイト」と題したイベントが行われ、スコットランドの伝統楽器グレート・ハイランド・バグパイプ奏者・糟谷肇(東京パイプバンド)の演奏で「蛍の光」が劇場内に響き渡った。
「さよなら!銀座テアトルシネマ×スコティッシュナイト」フォトギャラリー
文化・芸術性の高い数々の名作を上映するミニシアターとして、多くの映画ファンに愛されてきた同劇場。クロージング作品には、ケン・ローチ監督の映画『天使の分け前』が選ばれていた。この日のイベントでは、スコットランドを舞台にした本作にちなみ、グレート・ハイランド・バグパイプで、「アメイジング・グレイス」など4曲が演奏された。
そして最後の一曲となったのが、「蛍の光」。糟谷は「スコットランドの詩人ロバート・バーンズが書いた(「蛍の光」の原曲「オールド・ラング・サイン」の)詩には、仲の良かった古き友と再会して酒を飲む。そして再会を祝うと共に、昔を懐かしもうという意味が込められています」と解説。司会者が「いつか形を変えても、どこかでお目にかかれるといいなと思います」と補足し、閉館する銀座テアトルシネマに思いを馳せた。
それを受けた野崎千夏支配人は「心のこもった演奏をありがとうございます」と謝辞を述べ、さらに「閉館まで、およそ1か月。劇場に足を運んでいただいたお客様に感謝できるようなイベントができないかと思っていました。『天使の分け前』というタイトルにはたくさんの意味が含まれています。劇場にとって天使はお客さまです。わたしたちの感謝の気持ちとして受け取っていただけたらうれしく思います」と観客への感謝の気持ちを込めたあいさつ。
さらに、「当館は5月31日で閉館してしまいますが、劇場でかかっていたような質の高い作品は、有楽町駅前にあるヒューマントラストシネマ有楽町で引き継いでいきます。引き続き、映画館で楽しむことを続けていただけたらうれしいです」と付け加え、会場からの拍手を受けた。
映画『天使の分け前』は銀座テアトルシネマほかにて全国公開中