前田敦子、日プロ大賞で主演女優賞獲得!『苦役列車』の演技に対して
女優の前田敦子が、22日に発表になった「第22回日本映画プロフェッショナル大賞」の主演女優賞を、映画『苦役列車』の演技で受賞したことが明らかになった。
同賞は、映画ジャーナリストの大高宏雄氏が主宰する映画賞。尖鋭的で志の高い秀作でありながら、さまざまな理由で過小評価されてしまった作品、スタッフ、出演者にスポットを当てるという趣旨に基づいて毎年受賞者が選出されている。
前田が主演女優賞に輝いた『苦役列車』は、第144回芥川賞を受賞した西村賢太の同名小説を、山下敦弘監督が映画化した作品。森山未來、高良健吾と共演した前田は、主人公・貫多(森山)の憧れの存在であるヒロイン・康子を好演した。原作者の西村が苦言を呈したことが報じられ、一部では興行での苦戦がささやかれるなど、まさに「過小評価」された感のある同作。しかし今回の受賞で、前田の女優としての実力と作品に対する再評価の気運が高まりそうだ。
そのほか同賞では、映画『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』が作品賞を獲得。また『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』で故・若松孝二監督が監督賞を、井浦新が主演男優賞を受賞した。授賞式は6月にテアトル新宿で開催予定となっている。(編集部・入倉功一)
第22回 日本映画プロフェッショナル大賞は以下の通り
個人賞
作品賞 『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(入江悠監督)
監督賞 若松孝二監督(『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』)
主演女優賞 前田敦子(『苦役列車』)
主演男優賞 井浦新(『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』『海燕ホテル・ブルー』)
新人監督賞 三宅唱(『Playback』)
新進プロデューサー賞 杉野希妃(『おだやかな日常』)
特別賞 大谷直子(『希望の国』)
特別賞 銀座シネパトス(長年の功績に対して)
ベストテン
1『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(入江悠監督)
2『アウトレイジ ビヨンド』(北野武監督)
3『愛と誠』(三池崇史監督)
4『おだやかな日常』(内田伸輝監督)
5『ライク・サムワン・イン・ラブ』(アッバス・キアロスタミ監督)
6『ヒミズ』(園子温監督)
7『黄金を抱いて翔べ』(井筒和幸監督)
8『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』(若松孝二監督)
9『この空の花 長岡花火物語』(大林宣彦監督)
10『おおかみこどもの雨と雪』(細田守監督)