スピルバーグとトム・クルーズが数年来の大ヒット!二人が長年ハリウッドをけん引する理由とは?
最新作『リンカーン』の大ヒットで健在ぶりを見せつけたスティーヴン・スピルバーグ監督と、新作『オブリビオン』が全米初登場1位を獲得したトム・クルーズが、ハリウッドの第一線で活躍し続ける理由を探った。
大ヒットシリーズの続編である映画『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』を除くと、『リンカーン』で『宇宙戦争』以来久しぶりに全米興行収入1億ドル(約90億円・1ドル90円計算)超えを記録したスピルバーグ。1970年代から40年あまり、その間ずっとハリウッド随一のヒットメーカーであったことは誰もが認めるところ。映画『未知との遭遇』『E.T.』といったSF作品でたくさんの子どもに夢を与え、『シンドラーのリスト』のようなシリアスなドラマでは大人の観客の心を震わせてきた。その映画の世界に引き込まれるような体験はスピルバーグ作品ならではといえるのではないだろうか。
また、5月15日から始まるカンヌ国際映画祭コンペティション部門で審査委員長を務めるスピルバーグ。自身の監督作『続・激突!/カージャック』がコンペに選出され、脚本賞を受賞している。今回スピルバーグがどの作品にパルムドールを贈るのかも興味深いところだ。
一方のトムは最新作『オブリビオン』が4月第3週の全米週末興収1位という好スタートで発進。映画『トップガン』の輝きは言わずもがな、映画『マグノリア』の怪演など演技でもファンを魅了してきたトム。シリーズものの『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』を除けば、主演作が1位になったのはスピルバーグ監督作『宇宙戦争』以来だというから、これも意外だと思われるかもしれない。
最近では、映画『ロック・オブ・エイジズ』が興収的にパッとせず人気の陰りも懸念されていた。だが現在、ハリウッドらしいハリウッドスターといえるのは、ゴシップも本業も話題性抜群のトムだけ。危険なスタントをスクリーンとはいえ目の当たりにできる興奮は、トムの作品だからこその楽しみだ。
映画『SUPER8/スーパーエイト』のJ・J・エイブラムスや映画『アルマゲドン』のマイケル・ベイなどもヒットメーカーと称されるが、30、40年も第一線に君臨するスピルバーグとトムは別格だろう。ゴールデンウイークも残るはあと数日、ヒットメーカーが手掛けたハリウッドらしい映画でリフレッシュしてみるのはどうだろう。(岩永めぐみ)
映画『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』は5月6日午後2時よりWOWOWプライムにて放送