浅野忠信×二階堂ふみ『私の男』に高良健吾!
浅野忠信と二階堂ふみが禁断の愛を体現する衝撃作『私の男』(熊切和嘉監督、2014年公開)に、高良健吾が二人に翻弄(ほんろう)される美郎役で出演していることが明らかになった。映画『M』(2006)でロッテルダム国際映画祭に参加した18歳のときに初めて会った熊切監督のもともとファンだったという高良は、念願の熊切作品に「撮影中に監督から『いいっすね!』と言われると『熊切組で芝居しているんだ』と実感が沸いてきました」と充実した様子を見せている。
累計40万部を誇る桜庭一樹の第138回直木賞受賞作を映画化した本作。北海道紋別を舞台に、天災孤児・花(二階堂)と、花を引き取り一緒に暮らす遠縁の男・淳悟(浅野)の禁断の愛を描く。二階堂は13~26歳、浅野は27~42歳をそれぞれ一人で演じており、初共演ながら濃厚なラブシーンも披露。東京に移り住んだ花と淳悟に出会い、二人のゆがんだ愛のはざまで翻弄(ほんろう)される青年・美郎を高良が担っている。
4月28日には、花と美郎の出会いのシーンを撮影していた都内の現場が報道陣に公開された。受付嬢として制服に身を包んだ二階堂と、ビジネスマンスーツ姿の高良。「二階堂さんは覚悟を持って芝居をしているのが伝わってきたので、一緒に演じられて楽しかった」と高良が言うとおり、幼くして親族である年上の男性に恋愛感情を抱いた難役・花に真摯(しんし)に立ち向かう二階堂の姿がそこにはあった。時折見せる笑顔に小悪魔的魅力があふれ、花という人物の奥深さをにじませていた。
別作品のオーディションで出会った熊切監督に「運命」を感じていたという二階堂。「実は、この職業に疑問を持ち、正直辞めたいと思っていた時期がありました。そんなときに熊切さんのオーディションに呼ばれ『この人と仕事をするまでは絶対に辞めたくない』と思いました」と女優としての岐路を明かす。撮影は「想像していた以上に毎日ドキドキして、興奮状態」だったといい、「現場ではいつも『あれがムカつく』などの邪気を抱えていることが多いのですが(笑)、今回は一切ない。本当に運命の作品で運命の監督だったと、充実に満ちた日々」と手応えたっぷりだ。
「原作の良さを引き出しながらも、やっぱり熊切さんの映画に仕上がっていると思うので、少し原作とは違う作品を作り上げられたらいいなと思います」と語る二階堂の言葉に期待が膨らむ。他キャストは、藤竜也、三浦貴大ら。(編集部・小松芙未)
映画『私の男』は2014年全国公開