決め手は残酷性を重視した大人向けの世界観!「GRIMM/グリム」大ヒットのワケ
日本では5月28日より海外ドラマ専門チャンネル スーパー!ドラマTVでスタート、アメリカでは放送局NBCの新番組の中で最高視聴者数を記録し、今秋シーズン3の放送が決定した海外ドラマ「GRIMM/グリム」のヒットの理由に迫ってみた。
「『GRIMM/グリム』にはグリム童話や世界各地の伝説がモチーフとして組み込まれていて、毎回どんな話がモチーフになっているのか推理しながら観るのも魅力」と語るのは、本作のヒット予報士を務めるコメンテーター、タレント、気象予報士の石原良純。
本作の最大の魅力は、「シンデレラ」「ヘンゼルとグレーテル」といったなじみのある童話をモチーフにしながらも、残酷性や性的な描写も顕著だった初版に忠実に、あくまでも世界観が大人仕様であること。例えば、「赤ずきん」になぞらえたエピソード1では、赤いパーカーや、赤いフードの付いたジャケットを着た少女たちが次々と殺害される怪事件が展開する。
また、若手時代に「石原軍団」の俳優の一員として数多くの刑事ドラマに出演した石原は、「主人公ニックが魔物の正体を見抜く特殊な能力を生かして事件を解決していく姿にとっても魅力を感じます」と犯罪捜査ドラマとしての面白さにも太鼓判を押している。
極め付けとなるのが、グリム兄弟の末裔(まつえい)で刑事のニックにふんするデヴィッド・ジュントーリの好演。大学で国際ビジネスを学んだ秀才で、リアリティー番組への出演を機に芸能界入りした彼は、「グレイズ・アナトミー」「コールドケース」など人気ドラマのゲスト出演を経て、本作で主役に抜てきされ一躍脚光を浴びることとなった。「魔物を見分ける力」という恐ろしい能力に苦悩しつつも、相棒の刑事ハンクや右腕となる善良なブルットバッド(狼男)のモンローらと難事件を解決していく中で、タフな「魔物ハンター」として成長していく姿が痛快。端正すぎず、親しみの持てるルックスもポイントだ。
『スノーホワイト』『赤ずきん』といったダークファンタジー映画のヒットで、空前のおとぎ話ブームがハリウッドを席巻し、その勢いはテレビドラマ界に飛び火。『スター・トレック』でアカデミー賞を獲得したバーニー・バーマンら一流スタッフが集結した、上質のサスペンスを堪能してほしい。(編集部・石井百合子)
「GRIMM/グリム」は海外ドラマ専門チャンネル スーパー!ドラマTVにて[二カ国語版]毎週火曜22:00ほか、[字幕版]毎週火曜24:00ほか独占日本初放送中