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デヴィッド・リンチに電話インタビュー!2ndアルバム発表も人前で歌うのが恥ずかしい…と意外な一面明かす

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電話インタビューに応じたデヴィッド・リンチ監督
電話インタビューに応じたデヴィッド・リンチ監督

 映画『イレイザーヘッド』などで知られる映画監督のデヴィッド・リンチが、ミュージシャンとして発表したセカンドソロアルバム「The Big Dream」について電話インタビューで語った。独特のリバーブをたっぷり利かせたギターや加工されたボーカルを用いた浮遊感あふれるサウンドは、まさに映画にも通じるリンチワールドというべき仕上がりだ。

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 2011年のソロデビュー作「Crazy Clown Time」に続き、早くもセカンドアルバムを発表。本職のミュージシャンさながらのリリースペースは、音楽に対する本気度を感じさせるものだが、リンチは「友人でありエンジニアのディーン・ハーリーとわたしは、『Crazy Clown Time』が完成した後もひらすら音楽を作り続けていた。それなりに時間をかけたつもりだけど、リリースのペースが速いと言われたらそうかもしれない」と特に意識はしていないよう。

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 ボーカルは前作に続きリンチ本人が担当しているが、意外なことに「昔から人前で歌うのが恥ずかしいんだ」と告白する。だからこそ自分の声を加工して楽器のようにしているといい、さらにそうすることで「さまざまなキャラクターに成り切ることができる上、音楽に没頭することもできる」と利点を挙げた。

 映画と音楽の違いについては「映画というのは伝統的に物語が理解されるべきもので、音楽は抽象的なものだと思われている」と語ったリンチ。「ある音楽を言葉に置き換えて伝えるのは困難だ。映画も音楽のように直感や感覚で捉えることのできるものであってもいいと思っている。だからわたしは具体的な物語の中に抽象概念を盛り込むのが好きなのだ」と自身の映画作りのポイントに触れ、「それらの抽象概念を言葉で語ることは大きな間違いだ。映画という表現形態で語られるべきものなのだから」としばしば難解だといわれる自作を解説することを徹底的に拒み続けてきた理由を明かした。

 今後の予定については「今は絵を描いている。この秋に絵の個展を開く予定だ。そして引き続きディーンと音楽制作を続けていくつもりだ。今の時点で言えるのはそれだけだ」とコメント。2006年の『インランド・エンパイア』に続く長編劇映画の新作を熱望する声については「了解。君の願いがかなうといいね」と笑っていた。(取材・文:壬生智裕)

アルバム「The Big Dream」は7月10日発売(税込み2,200円)
アルバム「The Big Dream」のインタビュー映像を7月10日から16日深夜24時~25時の間、渋谷駅前の大型ビジョンで上映予定

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