ジャック・ブラック×リチャード・リンクレイター、新作『バーニー』で再タッグ!
映画『スクール・オブ・ロック』などのリチャード・リンクレイター監督が、新作『バーニー/みんなが愛した殺人者』について語った。
同作の主人公でテキサス州の田舎町の葬儀屋で働くバーニー(ジャック・ブラック)は、誠実な人柄で町の人々から愛されていた。ある日一人暮らしの未亡人マージョリー(シャーリー・マクレーン)と親しくなり、彼女の銀行口座まで管理するほど信頼を得るが、突発的な怒りから彼女を殺害してしまう。だが、彼は彼女がまるで生きているかのように振る舞うというドラマ作品。
ジャーナリスト、スキップ・ホランズワースの記事により製作が始まった。「スキップの記事を読んだのは1998年の1月で、映画化決定後、彼が記したジャーナルを見せてもらった。そこには、バーニーに関して町の人々が話した内容が記されていて、その内容はおかしかったんだ。すでにマージョリーは亡くなり、その頃バーニーは刑務所にいたため、この小さな町のゴシップを基にバーニーを描くと良いと思った」と製作経緯を語った。
ジャック・ブラックについて「彼を念頭に入れて書いたわけじゃない。この事件があった後、彼とは『スクール・オブ・ロック』でタッグを組んだが、当時の彼にはこの役は若過ぎたが、年月を経て役柄にふさわしい年齢になった。ジャックとは、バーニーは人と衝突せず、人から好かれたいと思っている人物だと話し合ったけど、ジャックもそんな要素を持っている。でもバーニーは何事も抑制する人で、そこはジャックとは違う。ただ、そんな両極端な役を演じることも魅力でもあると思った」。
シャーリー・マクレーンの魅力とは「彼女は脚本を読んだ時、『このマージョリーは亡くなっても、まだ存在しているような設定が気に入ったわ。もし、わたしがこの作品に出演して、その後亡くなったら、まるでマージョリーのような存在になるかもしれないわね』と僕に話してくれた。映画を完成させて、今まさにそう思うよ。彼女には自然のような力を感じる。彼女のようなキャリアを持った女優はいないよ」。
映画は実際に起きた事件を描いているが、大げさな演技無しの抑制した普段とは違ったジャック・ブラックの演技に注目だ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)